2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧
彼女は自分を捕まえに来たのだろうか? でもそれなら、どうしてこんな時間に一人なのだろう? フラアはすぐに返答できないままだった・・・。 つまり固まった状態・・・、 するとコーデリアはイラついたのか、足を小刻みに動かしながら、 フラアがいそうな方…
フラアは既に、城壁の近くまで辿り着いていた。 だがそこからどうやって町の外に出れば良いのか・・・。 朝まで待てば城門は開く・・・だが同時に、こんなみすぼらしい格好の・・・、 しかも恐らく自分の素肌や衣服は血だらけだろう、 その姿で、衛兵に誰何…
いよいよ試験が明日になりました。 おとといは予定通り、全く勉強してません。 昨日の仕事中もお勉強する時間はあったのですが、 仕事中に先輩社員のオヤジが80年代洋楽特集を振って来て、 「あの歌は何だ、この歌知ってるか」と話しかけてきて、何もでき…
元々、落ち着いて考えれば、 家に戻るのにそれ程の必要性があったわけではない。 欲を言えば、着替えたいし、 靴も囚人用の物でなく、自分の物に履き替えたい、 さらに、お金や食べ物も手に入れておきたかった。 だが、半分、勢いだけで行動しているフラアに…
それでも、金網を登ること、そして降りることは、 興奮状態にあるフラアにとって、大した苦労ではなかった。 (痛っ!) 天辺の有刺鉄線がフラアの腕やお腹、美しい脚の皮膚を切り裂いてしまうが、 拷問の激痛を考えるなら、この程度、何ほどのものだろう? …
金網のフェンスまで辿り着いて、ようやく一度フラアは後ろを振り返る。 建物からは複数の煙が上がってるようだ。 複数の女性の悲鳴も聞こえるような気がするが・・・。 ピエリは・・・お母さんやお父さんは大丈夫なのだろうか? きっとこの声はお母さんじゃ…
フラアは、自分を見守るピエリの方を哀願するかの如く見上げる。 「お兄ちゃん! きっとよ! きっと無事に逃げて来てね!!」 ・・・兄はもう反応しない。 燃え始めるカーテンを手に取りながら、静かにフラアを見下ろしていた・・・。 ほんの一瞬、フラアは…
JUM「ふっふっふ、・・・やれ!」 めり苺「りょーかいなのー!!」 シャカシャカ シャカシャカ シャカシャカ シャカ・・・! めり苺「完成なのー!!」 風前灯「あらあら? 本当におばあさぁん・・・。」 真゛ゃん苦「・・・無様ね。」 衰生石「おーほっ…
もうフラアもすべきことは分かっている。 不安だ、自信がないなどとは言ってはいられない。 竦む自分の恐怖心を無理やり奮い立たせて、 カーテンの端にしがみつく。 自分の体重ぐらい・・・何とか・・・ 自分の上は兄ピエリが見守ってくれている。 フラアは…
「そ、それはそうだけど、お父さんやお母さんも・・・」 ほんの数秒、ピエリは黙っていたが、やがて妹の手を放して立ち上がる・・・。 「そうだ、もちろんだ・・・、オレが二人を解放する。 だから、オレを信じてお前は先に逃げろ・・・。」 「そんな! 第一…
さて、 老人処女計画いよいよ6番目のドールを描きはじめました。 このあとどんな表情にすればいいのか・・・! あっ! セリフも考えてたつもりだったけど、 忘れちゃってる!! ・・・どうしよう・・・。 そして週末資格試験だと言うのにまったく勉強してな…
「お兄ちゃん、どうやって!? この周りの騒ぎは!?」 「は、は、看守から奪った鍵で、独房全部の部屋の鍵を開けてやったのさ! いまんとこ5、6人だが・・・、フラアやおふくろ達がどこにいるか分からないからな、 片っ端からだよ。 それより・・・フラア…
一方、フラアは背中の痛みも麻痺してきたのか、 眠ると言うか、意識もおぼろげになっていた。 ただ、頭の中に、外からの雑音が入りこんでいる・・・。 何かあったのかな・・・。 次の瞬間、彼女の危機本能は意識を覚醒させ、扉の外に注意を向けさせた。 騒が…
太ももに隠し持っていたビュランで潰して見せたのだ! 「ぎゃああああっ!!」 やっちまった! もう後には引けない。 ただの職人見習いであるピエリは、 目の前でもがき苦しむ看守を、ほんの一瞬、うろたえつつ見下ろしたが、 次の考えを起こすのに時間はか…
その日の真夜中、 ・・・ピエリは行動を起こした。 悩んだりしている暇はない。 今後、もっと酷い拷問を受けるかもしれない。 ピエリが足りない頭で絞った作戦を実行する。 毛布のカバーシーツを破って、ひも状に加工し、独房入口の覗き窓の鉄格子にひっかけ…
さて一方、 先ほど、この審問所を訪れていたディジタリアスは、 自らの居室に戻り、カラダを休めていた。 ゴホッゴホッ・・・! 今も薬を手放せず、長時間の運動にカラダが耐えられない。 子供のころは二十歳まで生きられるかどうかすら心配されていた。 日…
この王都ラシに越してくる以前の記憶なのだろうか? ピエリの幼少の記憶に、まだ若き父親の言いつけが今でも時々思い起こされる。 いや、今は鮮明にそれを思い出していた。 ピエリ! お前はもうお兄ちゃんなのだから、 どんなことがあっても妹のフラアを守る…
本来、天使は地上の出来事には干渉してはならない、と言われているそうだ。 それが地上で国を興し、 あまつさえ、もう一人の天使アスラと戦争を始めるなどは、 その天使としての契約を完全に無視した行為とも言える。 当時、いかなる密約が交わされたのか・…
空は煌々とした月の光で明るい。 上弦の月は傾き始めているが、広場に出れば、本ぐらいは読めそうなお空だ。 独房の窓からその月が見える・・・。 月・・・ ウィグルの開祖「月の天使シリス」・・・。 あなたが本当に天使なのかどうかは知らないけれど・・・…
いよいよ、見えてきました! ついに10000の大台です! 古くからメリーさんにお付きあいいただいた方も、 最近来られた方もありがとうございます! 2chでは、たまに1000取り合戦というものがありますが、 この機会に、ここに何でもかんでも書きこ…
ついにフラアの瞳から大粒の涙が・・・。 「いやああ! 放して!! 私のお兄ちゃんになんてことをするのよぉぉっ!? やめて!! けがわらしい!! ねぇっ! お兄ちゃん!?」 どんなに暴れようとも、二人の兄妹に自由など与えられはしない。 つい先頃まで・…
初日のフラアの取り調べが終わった・・・。 背中が熱を持ってビリビリ痛むし、手足を縛られてた部分も痛い・・・。 暴れすぎたために、長時間、興奮状態であったためか、 手足が棒のようだ・・・。 吐き気もする・・・。 これでもマシな事はフラアには十分わ…
この髪飾りがディジタリアスの注意を引いたのだろうか? 彼はしばし、何かを思い出そうとしているのか、 間を取った後、審問室長に更なる質問をした。 「・・・この少女はいずれ、魔女裁判を迎えることになるのかな?」 「はい、間違いなくそうなるでしょう…
「ほほぉ? それは興味深い事実ですな? 成程、いま閣下にお知らせいただいたものは、 この部屋で拘禁している魔女とその一味に、確かに関係があるのでしょう。 後に、今のご発言を審判で取り上げさせていただきたいと思いますが、 宜しいですかな?」 ディ…
ディジタリアスは、思い出したかのように審問室長に向かって口を開く。 「ああ、いや・・・、別にここに用があったと言う訳ではない・・・。」 「はぁ!? 困りますな、こちらは神の栄光を汚す者どもを日夜、取り調べねばならぬのです。 気まぐれや軽いお気…
その瞬間、フラアは衝撃を受ける。 現れたのは、どう見ても30代半ばは過ぎているだろう、小柄で不健康そうな体格の、 目の下にクマが浮き上がった病人のような男が先頭にいたからだ。 じゃあ後ろの? いや、後ろの一人はホントに老人・・・王統府の付き人…
勿論、ただの平民であるフラアが、 これまでディジタリアスなどという王族の顔など、見た事なんかあるわけもない。 カラダが弱いと言うことと、名前ぐらいしか聞いたことがないのだ。 それがこんな所でお目にかかれる? いや、今は驚くよりも、 これをチャン…
いらっさいませ! ここはゲストブックです。 皆様お気軽に書き込んで行って下さい。 業者の宣伝はお断りです。 画像は久しぶりにPaulina Stuckeyを・・・。 Genesis - I Know What I Like (In Your Wardrobe)
「おい!お前ら審問をストップしろっ!」 その声は、審問室の扉の外から聞こえてきた。 途端に二人のカラダが固まり、何事かと、フラアのカラダから離れた。 いぶかしがる彼らの前に、扉を開けて現れたのは、 法衣を着た教会関係者・・・いや、 審問吏も教会…
「な・・・何の事だかわかりません・・・!」 彼女の導きだした答えはこれだった・・・。 どうせ、正直に答えたところで、 結果は変わらないような気がしたし・・・。 すると眼前の男は、テーブルから棒状の突起物を手に取った。 「そう? ではフラアちゃん…