Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Lady メリー第四章

長いので少しずつアップします。 カルト教会ダイナスティ、 そしてLady メリーシリーズで、今後も活躍する「騎士団」が登場します。 ・・・そしてさらに・・・、 人類創造から今の世にまで生き永らえる、呪われた一族、 リーリトも・・・! Lady メリー第四…

Lady メリー第二章 最終話

「 お に ん ぎ ょ う さ ん が ね っ 、 ぱ ぱ に 『 あ り が と ね 』 だ っ て ! ! 」 (第二章「Ladyメリーの赤い手袋」終了) ─物語解説─

Lady メリー第二章 第二十四話

「あなた。」 「は・・・はい!」 百合子は滅多に熱くなることはない。 常にたんたんとこちらを責める。 「あれほど危険なことはしないでと、いったでしょう? 二、三日で帰るどころか警察にまで連行されて・・・ 自分の立場を分っているの? あなたに何かあ…

Lady メリー第二章 第二十三話

・・・それからしばらくして警察がやってきた。 私は重要参考人として何日も取り調べられた。 私の推測では、 県議会議員(命令)→秘書丸山(工作立案)→建設現場の三人(少女を自殺に見せかけて殺害) という仮説があったのだが、今となってはもはや無意味…

Lady メリー第二章 第二十二話

私が握り締めていたのは、コートと妻からもらった毛糸の赤い手袋だった。 私はほんの一瞬、それらに目をやり、再び人形の視線を追ってみる・・・。 やはり赤い手袋を見ているようだ。 人形は、ゆらゆらと微妙にカラダを動かしているが、先ほどからほとんど動…

Lady メリー第二章 第二十一話

私が振り返るのと、丸山の驚愕の咆哮、 どちらが先だったかは分らない。 丸山が顔を天井に向けたときには、既に人形は柱と天井に器用にしがみつき、 圧倒的に存在感のある不気味な鎌が、彼の首を射程距離内に収めていた。 ・・・まるでカマキリがエモノを捕…

Lady メリー第二章 第二十話

私の頭上を巨大な何かがかすめ飛んだ! それは人形に激突して「彼女」は弾き飛ばされる。 かろうじて後ろを振り返ると、丸山がいた。 丸山が投げたのは、和室にあった巨大な壺のようだ。 大音響と共に「人形」は床に倒れる。 丸山はラグビーか柔道をやってい…

Lady メリー第二章 第十九話

丸山は静かに出て行った。 騒ぎは静まろうとしない・・・。 私は必死に冷静になろうとした。 相手が例え危険な暴漢だとしても、これだけの人数の護衛がいてなぜ捕まえられない? 何か武器を持ってるのか? 「メリー」だとしたら死神の鎌を持っている・・・?…

Lady メリー第二章 第十八話

突然、家中に叫び声が響き渡る! 私も丸山も視線をドアの外に向けざるを得ない。 程なく家のあちこちから、大勢の男達のドカドカという足音が聞こえた。 ドアを開けて、丸山は近くを通った男を呼び止める。 「どうした!? 何があった!?」 「竹下が・・・…

Lady メリー第二章 第十七話

丸山の豹変に戸惑ったのはこっちだ。 「・・・? ちょ・・・え? 何のことです!? 今の電話のことですか? 私はあなたの番号なんて知りませんよ!」 丸山は立ち上がってこちらを見下ろした。 戦ったら、間違いなく勝ち目はないな・・・。 「では、何故 『メ…

Lady メリー第二章 第十六話

丸山はゆっくりと携帯を取り出し、発信者を確認していた、 少し怪訝そうな表情をしていたのは私にも見て取れた。 「いや、存じませんでしたな。」 彼らの死にも、電話の着信にも彼は冷たい。 「で、不幸なことですが、当方にどういう関わりが・・・?」 私は…

Lady メリー第二章 第十五話

『少々お待ち下さいませ。』 しばらくすると、インターホンのスピーカーから先程の女性の声が再び聞こえた。 カチャッ 『どうぞ お入りください。』 門のロックが開いたようだ。 周りからどよめきが起きる。 中に入ろうとすると、先程の知り合いが、 「伊藤…

Lady メリー第二章 第十四話

・・・とは言ってみたものの、 高い塀に囲まれた大きな屋敷には、何者をも拒むような雰囲気が醸し出されていた。 入り口は閉じられており、脇に小さなインターホンがあるのみだった。 近くには何人かの報道関係者がいた。 顔見知りもいたので声をかけてみる…

Lady メリー第二章 第十三話

「被害届けを出すかどうか悩んでいた少女が死んだ・・・ 既に被害届けを出していた他の女の子達はどう思ったのかな・・・。」 若い刑事は独り言のようにつぶやいた。 「まさか、脅迫・・・その為の材料にするためにあの子を・・・。」 自分の体が震えている…

Lady メリー第二章 第十二話

突然、私の携帯が鳴った。編集長からだ。 「神父様、すいません、失礼します。」 神父はどうぞ、というジェスチャーをとる。 「ああ、編集長、おはようございます、すいません、正午までにはそちらに・・・? えッ!? 隣町で建設会社の作業員3人の斬殺死体…

Lady メリー第二章 第十一話

「しかし、その老人の魔力を持ってしても、少女への呪いは解けません。 呪いをかけた本人でなければ、その呪いを解くことはおろか、 人形を動かす事すらできなかったのです。 ある時彼は、近くで非業の死を遂げた者がいると、 少女の人形がひどく反応する事…

Lady メリー第二章 第十話

少女は必死に叫び声をあげたり、壁を叩いて助けを求めますが、 魔法のためか母親は気づきません。 ○○○~ッ、今からお前を攫いに行くからねぇ~ アハハハハッ ほ~ら、家の中に入ったよぅ ○○○~ッ・・・ 今、階段の下にいるんだぁ、 どんな風に殺されるか想像…

Lady メリー第二章 第九話

ここからは神父の話になる。 この間、私には口を挟むことができなかった。 「 ・・・私がこの教会を任されて、もう20年になります。 この教会が建ってからは、私は三代目なのですが、 当初、この教会には、海外から越してきた信者が何名かおったそうです。…

Lady メリー第二章 第八話

朝の教会は、寒さの分もあるせいか、余計、荘厳に感じられる。 今朝は雲も厚く、陽の光も十分には降り注がない。 決して大きな教会ではないが、古びた感じがなお、その荘厳さを高めていた。 私が白い息を吐きながら、スカーフをかぶった修道女に案内されると…

Lady メリー第二章 第七話

日付が変わってしまった。 疲れた・・・、まさか自分が警察に聴取されるとは・・・。 反対に、こっちが何か聞き出してやろうと思ったが、さすがにそうは甘くない。 ただ担当の若い刑事は、「証拠さえあれば(例え警察OBでも)動く」 とは、言っていた。 信用…

Lady メリー第二章 第六話

神父は途端に身を翻し、奥へと戻っていったと思ったら、 すぐに外套と懐中電灯を用意して、再び姿を現した。 「あなたは新聞記者か何かですか?」 神父は私の身体を追い越し、慌ただしく靴を履き、表に出ようとしている。 容易ならざる事態が起きている事は…

Lady メリー第二章 第五話

ああ、麻衣はなんて可愛いんだろう? 一人悦に入ってると、携帯の向こうから「ママに代わって?」という妻の声が聞こえてきた。 『あなた?』 ハッと我にかえる自分。 「あ、ああ、何だい、百合子?」 『麻衣の言ったお祖母ちゃんの事は気にしないで・・・、…

Lady メリー第二章 第四話

夫婦はいずれ帰ってくるとは思うが、取材には答えてくれそうにはないだろう。 ホテルに戻るか、新聞社に立ち寄るか、 いや・・・、まずは家に連絡するか・・・。 「あーもしもし、百合子? おれ、ん、今、現場、結構長引きそう・・・ ん、 あ、 そうだ、 ・…

Lady メリー第二章 第三話

「どういうことですか!?」 「何故、被害者が自殺を!?」 記者会見現場では、物々しい雰囲気に包まれていた。 無理もない、 今まで被害届けを出していなかった被害者の死亡・・・、 しかも自殺した被害者の父親は、例の県議会議員の息のかかった地元企業で…

Lady メリー第二章 第二話

一方、こちらは拘置所・・・面会室。 「え・・・弁護士の先生・・・オレ、どうなんの?」 きれいに染め上げた髪の美形の青年は、面会に来た弁護士に気弱そうに尋ねた。 「心配はいらないよ・・・ お祖父さんやわたしが、全力で君を助ける、 気をしっかり持っ…

Lady メリー第二章 第一話

シュバッ! シュバッ! 「こっち、向いて!」 「被害者の女性達に何かおっしゃりたいことは!?」 カメラのフラッシュと質問の嵐・・・。 一人の男性が、報道陣に囲まれながら警察に連行されていた。 森村剛志21才・・・。 親が与えたマンションに、3人も…

Lady メリー第一章 最終話

「・・・うぅ らぁ らぁ・・・ 私は 見つける 法を犯したもの そして 私は 知らせる ・・・ベルを鳴らし・・・ そして 私は 近づく 確実に・・・一歩ずつ そして私は 準備する 死刑執行の その時を そして 私は・・・恐怖を与える 罪を後悔させる ため そし…

Lady メリー第一章 第九話

・・・もはや男の手にはナイフは無い・・・。 刃物が効かないと分ったからには、男は両の手で鎌を持つ手を抑えようとするのみだ。 何故だ!? 何故マネキンが動いている? この感触の冷たさ・・・このか細い腕・・・ 何故折れない・・・!? 白いコルセット…

Lady メリー第一章 第八話

もし、第三者がそこにいたら、この奇妙な光景はどう見えるのか? テレビと、男の一直線上の天井に「這いつくばっている」彼女の姿を。 そして、細い・・・細い腕を一つの関節ごと延ばしていき、 そのか細い腕の先には、 さらに細い、アラベスク文様の装飾の…

Lady メリー第一章 第七話

ピーンポーン・・・ インターホンが鳴った・・・。 そんな馬鹿な、何処に隠れとったんじゃ!? 男は身動きを止め、息を潜める・・・。 ピーン ポーン・・・ 男はゆっくりドアに近づきスコープから外を覗いた。 ・・・案の定、何も見えな・・・ 突然、小さな…