Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

Lady メリー 新世界篇 出航11

直接、戦闘行為を行っていない全ての者が、荒げた男の声に反応した、 ユージンやオブライエンでさえも・・・。 もっとも、そのマストに立っている女性が、人形メリーだと理解できたのはユージン、オブライエン、 その二人だけである。 「あ・・・あれはあの…

Lady メリー 新世界篇 出航10

「ユージン様! あなたは甲板に出る必要はありません! 危険ですよ!?」 「だが、船長は行くつもりなんだろう? わ、私だって貴族の端くれなんだ、 多少の剣の心得はある! これ以上被害を受けるわけにはいかないんだ!」 船長は、部下を殺された怒りと、 …

Lady メリー 新世界篇 出航9

この時代にレーダーなどない、 朝もやの中から突然、3隻からなる海賊船が洋上に姿を現わした。 オブライエンやユージンの乗る船のクルーたちは、 直ちに持ち場について、海賊船に襲撃への臨戦態勢をとる。 熟睡していたユージンも、突然の騒乱に目を覚まし…

Lady メリー 新世界篇 出航8

仮にも貴族のユージンが、それで納得できるはずもない。 ・・・だが、人形の言葉遣いから、 彼女のセリフが本気である事も、疑いようがないことだけはわかった。 しぶしぶと、その薄暗い部屋から退出するしかない・・・。 船長は扉を閉める前に、もはや真っ…

Lady メリー 新世界篇 出航7

ゴトン! いきなりの事で、ユージンの手からランプが落ちる。 オブライエン船長は慌てずに、ゆっくりランプを拾い上げると、 固まったままのポーズの、ユージンとメリーの顔を照らし映した。 のけぞったユージンには、狼狽と恐怖の色がその顔に浮かび上がって…

Lady メリー 新世界篇 出航6

「彼女に聞いてみたほうが手っ取り早いですよ、 おい、メリー、キミを作ったのは誰だ?」 人形は終止、船長とユージンの会話を黙って聞いていたが、 ここで船長に質問されてようやく会話に参加した。 「・・・さぁ、このカラダを作ったのは誰かだなんて・・…

Lady メリー 新世界篇 出航5

「しゃべったぁぁ!!」 ようやく喋れたのはユージンのほうだ。 オブライエン船長は、ユージンの反応を見て、予想通りとでもいう風にほくそえんでいる。 人形はあまり反応がない、 当然と言えば当然だが。 ユージンは、一人興奮してわめき散らす。 「ちょっ…

Lady メリー 新世界篇 出航4

激しくいきり立つユージンに船長は「とんでもない」という風に両手をあげる。 「待ってください、ユージン男爵。 アレが女性に見えますか? いや、女性には違いないのか、な? なぁ、メリー・・・。」 メリー!? 急いでユージンが首を戻すと、 そのうずくま…

Lady メリー新世界篇 出航3

揺れる船の中でユージンは驚いた。 「え!? てことは密航者かい!? 困るよ!? 第一、何で僕に報告をしないんだ!?」 「報告をしなかったのは謝りますが、あなたが困る事は何もありませんよ? 何しろ、『アレ』は水も食料も必要ありませんからな。」 「・…

Lady メリー 新世界篇 出航2

ユージンは、大仰な手振りで不満そうなジェスチャーをとる。 「そりゃあね、安全ならそれに越した事はないけど、 可愛い貴婦人もいないし、舞踏場も楽団もない、 男だらけのバーで、お酒を飲んでもうまくもなんともないよ。」 「ハハッ、お若いですな、さす…

Lady メリー 新世界篇 出航1

船は大西洋上を航海していた。 船は今で言うスペインの辺りを出航し、 かつて新大陸と呼ばれていた未開の地域に向け、一路、西へと進んでいた。 もともと、この大きな船も、商業船や貿易船とも言いがたい。 何しろ、新大陸には何があるかわからないのだ。 今…

赤ずきんちゃん

なんとおばあさんは既に狼に食べられていたのです。 おばあさんに化けていた狼は、嬉しそうにメリーに襲い掛かりました。 ・・・ですが、狼の牙はメリーには届きません。 メリーが背負ってた金属物が狼の攻撃を遮っていたのです。 「な、なんだぁ・・・!?…

赤ずきんちゃん

メリーが家の扉を開けると、昼間だというのに中は真っ暗です。 なんで、窓を開けないんだろう? 「おばあさん? メリーです! どうして窓を開けないの?」 おばあさんがどこにいるかわかりません、 でも声の方角は、おばあさんがいつも寝ているベッドの方角…

赤ずきんちゃん

「もしもし? お嬢ちゃん、この先はおっかない森だよ? いったいどこに行く気だい?」 鉄砲をかついだ猟師は、小柄で可愛い女の子に尋ねました。 女の子は背中に荷物を背負って、手には小ぶりの筒をぶらさげています。 「わたしはメリーです。 これから森の…

私メリーさん「世界名作劇場」

・・・基本的にここの書庫は、 過去の有名な古典や物語をモチーフに、 メリーさんをからめて作ってます。 現在、 ゲーテ、 イギリス民話 グリム アイスキュロス などをラインナップしております。 世界名作劇場 http://1st.geocities.jp/amekazelionmaru/MEI…

閑話休題 キャッスルオブメリー!

百合子:「余計なお世話よ・・・。 それより、麻衣もあなたの未来を透視したそうよ? あまり・・・他人事じゃないんじゃないのかしら?」 少年:「・・・へぇ、そう? あいにく天使には未来を予知する能力は備わってなくてね、 ただ・・・、娘さんが僕の未来…

閑話休題 キャッスルオブメリー!

うりぃ:「そーいや、マーゴの姉ちゃんに追いかけられとるんやってぇ?」 麻衣:「えええええっ?」 少年:「・・・どうも、そうらしい・・・。」 今日子:「その気になればいつでも振り切れるんでしょ? なぁんでまた?」 少年:「『アイツ』にはめられたん…

閑話休題 キャッスルオブメリー!

うりぃ:「そーいや、百合子はんはここには・・・。」 麻衣:「なんか・・・アメリカに行くみたい・・・。」 エミリー:「えっ、またなんで!?」 マリー:「まさか・・・。」 マザーメリー:「もしかして・・・決着をつけに行くんですか?」 麻衣:「・・・…

閑話休題 キャッスルオブメリー!

マザーメリー:「あっ! また呼んでもないのに勝手に入ってきて!!」 少年:「そんな意地悪しないで欲しいなぁ? ちゃんと飲んだもののお金は払うし・・・。」 うりぃ:「あんたが天使はんか!? 確かに顔は美形やなぁ?」 といいつつ、少年の顔を指で引っ…

閑話休題 キャッスルオブメリー!

パァン!パンパン! いくつものクラッカーがたかれた。 「おつかれ~!」 「ごくろーさまぁ!!」 恒例楽屋落ちだ。 今日は、ナイトラウンジ・キャッスルオブメリーに、 「メリーさんを追う者」の出演者の一部がやってきている。 マザーメリーの真ん前に、麻衣・…

メリーさんを追う男 夢15(最終話)

・・・ ・・・ てな感じで、ずーっとおかしな夢、見てたのね。 あたしの場合、ただの夢か、そうでないのかは、 もう、経験上、わかるんだ。 でも、少なくとも、うなされながら視たこの光景は、 近い未来に起きる予知夢でないのは確実みたいだし・・・。 とり…

メリーさんを追う男 夢14

あれは・・・ あなたは・・・ 「人形」 メリー・・・ ママ・・・? 違う・・・ママじゃない・・・。 人形メリーだけど、ママじゃない・・・。 といっても麻里ちゃんでも絵美里ちゃんでもない・・・。 また、誰か別の人が入ったの・・・!? あなたは・・・一…

メリーさんを追う男 夢13

どうして? この女の人が何をしたの? イブ? 魔女? やめて! その人を殺さないでッ!! ・・・男の人が苦しんでる・・・ 彫りの深い・・・髪の毛は白髪が多い・・・。 まだ若そうなのに・・・。 さっきの火炙りにされた女の人のことで苦しんでるの? どう…

メリーさんを追う男 夢12

「・・・私の運命を教えようか・・・? 天空の神々が恐れているのは、 私の『未来を見通す力』・・・そして人間の『心』・・・。 だが、私の命も残り少ない・・・。 いずれ人間は進化し・・・その父親の力も追い抜くであろう・・・。 父親とは・・・!? そ…

メリーさんを追う男 夢11

ほんとに刺されたの!? 声・・・聞こえる、少年の声・・・。 「○○○○(人の名前? さっきの人?)、 ・・・人間とは 弱い生き物だな・・・、 私が人間だった時の・・・私の心が・・・○○(女の人の名前?)の・・・お前の心の弱さが、 こんな戦争を起こしたよ…

メリーさんを追う男 夢10

それで、 「そこ」は戦場を見渡せる小高い丘、 草むらには「少年」と・・・誰だろう、腰に剣を差した白人の将校みたいな人がいる・・・、 どこかで会ったかな・・・? いや、誰かに似てる・・・? 外人さんの知り合いなんて・・・マーゴお姉さんに似てるのか…

メリーさんを追う男 夢9

「麻衣からみなさんへ!」 みなさん・・・ みなさん、はじめまして! 麻衣です! ・・・あ、はじめましてじゃないのかな? ま、いっか・・・。 物語はこれで終わりです。 長い間、読んでいただいてありがとうございました。 一まず、あたしたちもお休みいた…

メリーさんを追う男 挿入話「語られない物語」3-2

日浦は反論すらしなかった・・・、 そしてついにタケルの剣が日浦の胸を貫く・・・。 「スサ」の勝利・・・オデュッセウス部隊は降伏した・・・。 だが、日浦の部下は、戦闘終了後タケルに告白する・・・。 「・・・支部長こそ、美香殿に特別な気持ちを抱い…

メリーさんを追う男 挿入話「語られない物語」3-1

緒沢タケルは正式に、秘密結社「スサ」の総代の地位に迎えられる。 「スサ」とは、世界各地に伝わる古代の英雄神の末裔達が、 共通の価値観を共にして集合した新興組織・・・。 だが、その殆どのメンバーは、王族出身であったり、強大な権力を手にしていたり…

メリーさんを追う男 夢8

「まぁ? そんな大した事じゃございませんことよ? 女性なら、男の人を意に従わせるなんて・・・誰でもやってることでしょう? あなたに渡す髪の毛を拾うのも簡単だったし・・・。」 「しかし会った事もない人間にまで術が効くとは・・・、 黒十字団が作った…