Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

メリーさんを追う男 はじまり7

 
 「メリーさぁんッ!!」
 「・・・ああッ! だめぇっ! ハァンッ・・・!!」

・・・はぁー、はぁー、はぁー、はぁー・・・
ぜー、ぜー、ぜー、ぜー、

 「オゥ、メリーサン・・・今日も素晴らしかッタです、福音を感謝シマス・・・。」
 「・・・ステイーブもすごいうまかったよ・・・、今夜も呼んでくれてありがとね?」
デリヘルメリー・今日子の数少ない顧客、モ○モン教徒のスティーブがベッドに横たわっている。
 「実はさぁ、スティーブ、ちょっと頼みごとがあンだよね?」
 「オゥ・・・?」
彼は首だけ動かしてメリーさんを見る。
こんなことを宗門の他の人間に知られれば、破門されてもおかしくない。
だが、アメとムチを巧みに使い分ける今日子に、彼が逆らえる事はない・・・。
 「最近、若い女の子が斬殺される事件が増えてんじゃん?
 どうも、メリーさんを狙っているヤツの仕業みたいなのよ・・・、
 被害者はとばっちりで殺されたのか、
 あたしたちをおびき寄せるつもりなのかは判らないんだけど・・・。」
 「おおぅ、なんと恐ろしい事が・・・、神はお許しにならないでショウ・・・、
 それで私に何を・・・?」
 「なんだかんだで、あなたたちの拠点は日本中にあるでしょ?
 適当な理由つけて情報を集めらんないかなぁ?
 事件は東京中心だから、エリアはそう広くとる必要はないと思うけど・・・。」
 「・・・不審者情報・・・デスカ?」
 「例えば勧誘する時に、それっぽい人間に声をかけるとか、
 会話に『メリー』の単語を入れるとか・・・、
 やれることは多いと思うの。」
 「しかたがありまセーン、あなたのためにやってみマス!」
今日子は布団の中に一度潜ってから、再びスティーブの顔の近くに現われて、
チュッ、・・・と湿ったキスをした。
 「ありがと、スティーブ・・・!」