ランディ プロローグ12
「おい? どうだ?」
「やぐらの見張りは・・・二人っすねぇ・・・?
まぁ、でも毛布にくるまって・・・酒でも飲んでんじゃねーすか?」
「よし、・・・ならオメーら、その二人を射殺せ・・・!
倒れたのを確認したら松明に火をつけ・・・なだれこむ・・・。
いいなっ!!」
「「「おうぅぅっ!!」」」
北方の山岳地帯をテリトリーとする蛮族イル・・・。
彼らは騎馬民族であり、弓矢の技術は大陸内で並ぶべき者がいない。
例えこんなわずかな中隊といえど、
その弓術の正確さは、ほとんど全ての兵士が高いレベルにあった。
彼らは騎馬民族であり、弓矢の技術は大陸内で並ぶべき者がいない。
例えこんなわずかな中隊といえど、
その弓術の正確さは、ほとんど全ての兵士が高いレベルにあった。
・・・今、彼らの中でも比較的、地位の高いと思しき男が弓をゆっくりと構える・・・。
その背後にはさらに5人ほどの兵士が同じく、いつでも弓を放てるように待機して控えていた。
その背後にはさらに5人ほどの兵士が同じく、いつでも弓を放てるように待機して控えていた。
辺りは物音一つしない・・・。
今は風もなく、月明かりも今夜は早々と沈んでしまった・・・。
彼らが見下ろす街には、所々にかがり火がゆらめくのみ・・・。
そして、件の兵士がゆっくりと弓をいっぱいに引き・・・
ほんの一つ・・・二つの小さな呼吸の後、
ついに一本の矢が放たれた!
今は風もなく、月明かりも今夜は早々と沈んでしまった・・・。
彼らが見下ろす街には、所々にかがり火がゆらめくのみ・・・。
そして、件の兵士がゆっくりと弓をいっぱいに引き・・・
ほんの一つ・・・二つの小さな呼吸の後、
ついに一本の矢が放たれた!
暗い虚空に鈍い音が響く。
そして同時に空を切り裂く矢の音が、暗闇の中に吸い込まれて・・・、
いや、向かう先は小さく瞬くかがり火に・・・。
そして同時に空を切り裂く矢の音が、暗闇の中に吸い込まれて・・・、
いや、向かう先は小さく瞬くかがり火に・・・。
「・・・ぐはぁっ!!」
クエタの見張り兵の耳に小さな異音・・・!
だが、それでは遅すぎたのだ。
その音に気づいた時には、
既に一人の見張りの背中に、凶悪な鏃が突き刺さっていたのだから。
クエタの見張り兵の耳に小さな異音・・・!
だが、それでは遅すぎたのだ。
その音に気づいた時には、
既に一人の見張りの背中に、凶悪な鏃が突き刺さっていたのだから。