Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

湖の騎士ランスロット 22

 
ランスロットはその言葉に反応しているようだが、
笑う事も嘲りも見せない・・・。
そのまま自分の言葉をしゃべるだけだ・・・。
 「正直・・・畏怖するよ、
 君の・・・いや、君たちの家系を・・・!
 君のお姉さん、美香さんの事は常に聞かされていた。
 確かに私は騎士団内で、トップクラスの技術を持っていると自負しているが、
 同時に『スサの彼女と比べてどうなんだろうな?』と、
 いつも陰で囁かれていたのも確かだ・・・。
 日浦義純にいたっては、
 確実に美香さんの方が、実力が上だと言いきっていやがった。
 アイツはお世辞とか空気を読むとか、全く考えないからな、
 まぁ、確かに、私と美香さんの剣術を両方、知る機会があったのは彼だけだったから・・・。
 私もその言葉を気にしない訳にはいかなった・・・。」
タケルは、何て言い返せばいいかわからない・・・。
とにかく脊髄反射で言い返すだけだ。
 「・・・姉貴とその腕を競いたかったとでも言うのか?」
 「できればね・・・、
 こんな血生臭い戦争なんかではなく、
 正々堂々と、その技術だけで確かめたかった・・・。
 互いに力を出し切れるのなら、そこで負けても悔しくはないだろう・・・。
 私も彼女に会った事は何度かあるが、
 そう思える素晴らしい女性だったな・・・。」
何が言いてぇんだ、コイツ・・・?
 「そんな言葉でオレがしんみりするとでも?
 オレの弱気を誘ってるつもりか!?」
 「いいや、とんでもない、
 全て私の本音さ・・・。
 言ったろう?
 全力で君を叩き潰すと!
 次は私が攻撃をする番だ・・・!!」