有人火星探査船フォーチュナー 3
二人はすぐにそれぞれの作業を開始した。
だが、真っ先に更なる異常を体験したのは、やはりドナルドだ・・・!
「おかしい・・・変だ・・・。」
「どうしたい、ドナルド?」
「管制室に連絡が取れない・・・。」
「・・・焦ってないか? 連絡が繋がるにはタイムラグがあるだろう?」
「いや、もう、そんな時間は過ぎ去っている?
チャンネルが開かないんだ・・・!
通信機がいかれちまったのか?
こんな時に!!」
にわかに状況が危険なものへとなっていた・・・。
目前にあるという障害物が、
必ずしも、この宇宙船とぶつかるとも言えないが、
ニアミスする可能性を、できる限り安全と思えるレベルにまで落とさないと・・・。
二人だとつらいか・・・
そう思っていたところに、後ろからもう一人のスタッフ、
モートンが青白い顔してやってきていた・・・。
「トラブルか、だ・・・だいじょうぶか・・・?」
すぐさまツナヒロが対応する。
「あ、大丈夫かって・・・モートンのほうこそ大丈夫なのか!?」
「な、なんとかな、オレも手伝うぞ・・・。」
「そ、そうか、なら、モートンはドナルドと代わって、通信機器を操作してくれないか?
突然、復旧するかもしれない。
ドナルドは悪いが・・・。」
「オーケー、機材のチェックだな・・・。
船内回路から始めるぞ。」
「任せたよ・・・。」
既にドナルトはこの場にいないが、
計算に一通りの答えを出したツナヒロは、
ふとレーダー画面を見やって自分の目を疑った・・・。
計算に一通りの答えを出したツナヒロは、
ふとレーダー画面を見やって自分の目を疑った・・・。