Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

Ladyメリーの物語75・76

加藤恵子が最初の位置に戻ろうとする前に、珍しく斐山優一は大声で叫ぶ。
 「そこにいろ! 今行く!!」
恵子はとりあえず、言われたとおりにバイクの前で大人しく待っていた。
                                        
 ・・・迎えに行ってあげようと思ったのに・・・。
                                       
街灯の明かりが、ゆっくりと近づいてくる斐山優一の姿を浮かび上がらせた時、
ようやく加藤恵子は駆け足で斐山のそばに来る。
 「ま、まさかバイクで来たの?」
                             
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 「オレのじゃない。」
 「こ、これで帰る気? ・・・確かに歩いて帰るよりかはいいけど・・・。」
優一は、その問い答えるのが馬鹿馬鹿しかったので、話題を変えた。
 「おまえ、オレが怖くないのか?」
そんなわけあるもんか、怖くないわけがない。
 「こ・・・怖いわよ! 色々悪いことしてるんでしょ!?
 でも、だ、黙ってたら余計怖いじゃない!」
思わず優一の口から笑みが漏れた。
 こいつはネジが一本緩いらしい。
                            
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