2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧
そこへ、宋公明の後ろに控えていた林沖が、笑いながら間に入ってきた。 「そんな難しく考えなくていいですよ、 宋先生は拳法家や格闘技に目がないんです。 この屋敷にはそんな人間が大勢集められていますけどね?」 宋公明はそれに合わせて笑っている。 「い…
慌てて宋公明は顔の前で手を振る。 「あああ、いやいや、そんな気遣いまで! いえ、実は・・・お願いがありましてな。」 「はて? 我々に、ですか?」 「ええ、特に朱武君にとっては良い話かと・・・。」 朱武は指を自分の顔に向ける。 「えっ? オレに?」 …
そろそろ質問も細かくなり、宋公明も遠慮を覚えたのだろう、 多少、申し訳なさそうに李袞たちに突っ込んだ。 「あー、それで、大変失礼だが・・・、 朱武君たち・・・妹さんもだが・・・、 アレなのかな・・・、親御さんはどこの誰かとかは・・・。」 中国で…
宋公明のハイテンションは続く。 「それで、李袞先生! あなたの拳法家としての実力は、かねてから聞き及んでおりますがが、 この朱武君はどうですか? 師範の貴方の目から見て?」 「フム・・・、本人の目の前で言いたくはありませんが、 資質は私を越えま…
みなさん、おはようございます!! ・・・もう夕方ですか、そうですか。 昨日見ましたよ!! ク マ ! ! グレーのもさもさした毛波に愛くるしい巨体!! ヨタヨタとその場で回転してました。 そんなには大きくないようです。 立ち上がりかけても人間よりは…
やがてその宋公明がやってきた。 先ほどと同じく、林沖という名の礼儀正しい男と、 李鉄という柄の悪い巨漢も一緒だ。 ・・・宋公明は想像より遥かに小柄だった。 身長165弱と言ったところか、 体格も、役人にありがちな肥満系ではあらず、 その頬にもた…
「・・・なぁにジロジロみてやがんだぁ・・・!?」 バックミラー越しに、その人相の悪い男がインネンふっかけてきた。 すぐさま運転席の男がたしなめる。 「李鉄! 失礼だぞ!」 「何言ってんだよ、林沖兄貴ぃ! こいつらのほうが・・・!」 「黙れ! お前…
朱武が若者らしく、戸惑い気味に来客者に向かって頭を下げると、 その男も礼儀正しく微笑を浮かべて礼を返す。 朱武がこの客の事を李袞から聞き出そうとする前に、 男はすぐに李袞と会話を始めた。 「李袞様、 こちらの少年が朱武君ですか? なるほど、精悍…
「朱武さん、お帰りなさい! 先生がお部屋でお待ちですよ!」 「りょーかぁい! すぐ行くぅ!!」 かつて・・・その強さと名を轟かせた山東の虎・李袞は、 その拳の戦いで大怪我を負って以来、 若い子供たちの育成を目的に、この道場で多くの門下生を指導す…
えー、みなさん、 ここのところ、私の「仕事いってきます」記事の中に、 時々「クマ」がどうこうという文章があったのはご存知でしょうか? 元々が、「コメできなくてごめんなさい」だけを伝える記事なので、 自宅に戻り次第、すぐ削除してますが。 さて、私…
苦しみまくる朱武を、腕組みして偉そうに見下す少女、梨香。 「そりゃあ、史上最高かつ全世界最強をのたまう朱武お兄ちゃんの妹ですから? それより、李袞先生が早く呼び戻せってカンカンだよ? 早く帰んなきゃ!」 二人は骨格はまるで違うが、目元は似てい…
中国山東省のある一都市・・・。 そこそこ人口も多く、最近は産業も発達し、高層ビルも増えてきたこの街・・・。 だが、主要道路の裏側にいくと、 前近代的な面持ちの古臭い家やビルがいくつも建っている。 たまに道沿いに、屋台やビリヤード台が置かれ、 ヒ…
彼が手にしていたのは、その手のマニアックな月刊誌・・・、 「月刊格闘技通信」? 「なんだ、こりゃ?」 「あ、斐山、今まで中学じゃ無敗って聞いてたけど、 中には格闘技とかやってるヤツだっていたと思うんだ、 そいつらにも負けたことがないんなら、こー…
えー、 みなさん・・・、 加藤恵子です。 長々と話が進んでまいりまして・・・こんな長丁場になるなんて・・・。 もう少しでこの章は終わります。 最後にクラス風景の一コマのあと、 次の登場人物の人たちに舞台を譲ります! それではみなさん、シーユーアゲ…
ようやく結城八郎は口を開く・・・。 「そ、そうだ、 いざとなれば、命の奪い合いになる・・・。 さっきも言ったが、 デミゴッドの頭目達は・・・人間とは思えない何らかの存在らしい・・・。 嘘かほんとかどうかわからんが、 もしそうなら、人間の法やルー…
「人違いなら?」 「完全に人違いだとわかれば、ハイさよならだ。 ・・・ただ、向こう側・・・九頭竜一族がそう判断しない限り、 いつまでも君には生命の危険が付きまとう。」 「・・・なんだ、そりゃ。」 普通ならその理不尽な扱いに、不満の声をあげてもい…
「デミゴッド・・・。 なんでそんなものが日本の田舎のカルト団体に?」 「そのデミゴッドこそが、彼ら九頭竜一族の崇める蛇だからさ・・・。 デミゴッドの創設者は、蛇の頭の数と同じく9人・・・。 そして・・・世界的な大企業にも関わらず、 その頭目達の…
結城八郎、は侮蔑的な優一の指摘にも怒りもせずに丁寧に解説する。 本人にも自覚があるのかもしれない。 「あ、ああ、それはな、 いろんな説があってだな、 オレらの団体では、その八岐大蛇自身がスサノヲだって解釈なんだ。 ただ、スサノヲ自身、他の神様に…
「う・・・ん、それもよくわからん、 ただ、宗教関係者とか、ある感受性の高い少年少女に多いとは聞くな。 ・・・何らかの能力を持ってたりとか・・・ね。」 「能力?」 「そう、というわけで、オレらは、 日本全国で、とてつもない行動能力や、力を持つ人間…
優一の知りたいのはそんな事ではない。 「いや、その『四人の使徒』ってのから話してもらいたいな?」 「ああ、そうか、悪いな、 実はオレも良くは知らん。」 優一の眉が吊り上がり、あからさまに不機嫌そうになる。 まぁ無理もないか、そんな返答されたんじ…
しかし・・・それでもさすがに優一である。 その動揺を表には全く出さないでいる。 恐らく心拍数にも何の影響を見せていないはずだ。 「四人の使徒? なんだい、それは? 美術画か、それともアニメの話?」 優一の反応を見極めようと、 結城八郎という臨時職…
図書室臨時職員、結城八郎は、そんな指摘など意に介することなく、 世間話でもするかのように、車の掃除を行いながら会話を続ける・・・。 「ハハっ、さっきのケンカ・・・いや、ケンカとは言えないな、 一方的な攻撃だったもんな、 でもお見事だったよ、オ…
http://www.youtube.com/v/vXAi0Oi-mzY えー、正直、なんなのかよく知りません。 ちょっと、昨日仕事で、 少しだけ、この舞台を・・・ええ、 まあ衣装とか、参考に・・・いえ、なんでもないです。 なんでも有名どころの声優さんも参加してるとか? イラスト…
道順から言えば、先に優一が自宅に着くはずである。 だが、斐山は先に家に入らなかった。 あえて、エリナの帰る道順を予想し、 途中で彼女と合流する。 「優一さん! も、・・・もしかして待っててくれたんですか!?」 今回も主人に会えたペットのように駆…
更に優一は、山本及び加藤をエリナに送らせた。 山本依子もショックが大きかったようだが、 きっと冷静に戻ったとき、斐山優一の事を再認識するだろう。 鮎川クンも同様だ。 彼に関しては途中まで斐山が送っていったが、 彼も男の子、 道半ばで「もう大丈夫…
斐山優一は何事もなかったかのように、 土手からあがってきた。 「救急車はいらないからな、命に別条はない・・・。 ま、しばらくは寝たきりだろうけどね。」 まるで、全て予定通りと言わんがごとくの優一の表情に、 鮎川も加藤もあっけにとられたままだ。 …
「そのチェーンがお前の武器な? オレに通用するとでも?」 「へっ、い、言ってろ! いくらお前がすばやくても、チェーンの動きより早く動けは・・・」 バチンッ! 「なっ?」 バチンッ!! そのチェーンの先端が全て優一のロッドに弾かれる。 「確かに早い…
その瞬間、いきなり優一のカラダが消える! 「あっ? ど、どこへ」消えたっ? と、最後まで声を出すことはできない。 バイク乗りの男の背後に優一のカラダが・・・! 斐山優一はぶつかる直前、空中へ宙返りをしてカラダを舞わせ、 運転する男の背後に飛び乗…
土手の上では、エリナがその場の全員をノックアウトしていた。 一応、鮎川クンも倒された相手が起き上がってこないか、 男としての最低の役目だけでもこなそうと、頑張っていたのだが、 その必要すらなさそうだ、 「皆さん、距離を取りましょう!」 エリナは…
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