シェリーの涙~崩壊への序曲 5
「しかし、あの島で行われている事については、指令どおり叩き潰しました。
・・・あとは黒十字団と表立って矛を交えるのかどうか・・・、
本部の決定待ちではないでしょうか?」
「・・・だとしても、次は我らの出番ではないだろうよ、
エリア的にはケイの管轄だ。
・・・ただ、奴らの規模から行って、本部からランスロット直々に出向くことは間違いあるまい。
あとは東欧支部のモードレイユ・・・、ガラハッドの若造辺りか・・・。」
「若い連中にも経験を積ませませんと・・・。
いずれは騎士団の中核を担う者達です。
我らは、その踏み台でいいではありませんか?」
「フン、・・・李袞よ、お前は人間が出来ているな?
まぁいい、総司令官ウーサー・ペンドラゴン殿のご子息も成長されたと聞く・・・。
確かに・・・そろそろ世代交代の時期なのだろうな・・・。」
「さて、我らは報告書でもまとめましょう・・・。
マーガレットお嬢様から矢のような催促の来ないうちに・・・。」
「・・・そうだな、全くあのお嬢様は誰に似たのか・・・。
あのご子息と血が繋がっているというのが、騎士団最大の謎だな・・・ハッハッハ・・・。」
すでにローズに持たされていた発信機が、洋上に投棄された事は、彼らは知っていた。
従って作戦行動は全て終了して、あとは本部に帰還するのみ。
・・・だが、まだこの時点で、
忠節の騎士李袞も・・・剛勇の騎士ガワンも・・・、
騎士団がこれから向かう恐ろしい運命を知りうることはない・・・。
カーリーによるガワンの死の予言も・・・、
でたらめでも、動揺を誘うためのペテンでもない。
全てこれから起こる、破滅という悲劇の一幕に過ぎないのである・・・・。
そう、
すでに彼らの知らないところで・・・最初の幕は既にあがっていたのだ・・・。
日本の・・・東京で・・・。
従って作戦行動は全て終了して、あとは本部に帰還するのみ。
・・・だが、まだこの時点で、
忠節の騎士李袞も・・・剛勇の騎士ガワンも・・・、
騎士団がこれから向かう恐ろしい運命を知りうることはない・・・。
カーリーによるガワンの死の予言も・・・、
でたらめでも、動揺を誘うためのペテンでもない。
全てこれから起こる、破滅という悲劇の一幕に過ぎないのである・・・・。
そう、
すでに彼らの知らないところで・・・最初の幕は既にあがっていたのだ・・・。
日本の・・・東京で・・・。