幽霊騒ぎの発端
15.
アルベドは二時間ほどで帰って来た。
一言多いが仕事はきっちりこなす。
もっとも彼の望みは戦での活躍なので、こういう雑務は本意ではない。
「お姫様よ? なんか、面倒ごとなら任せてくれよ、退屈でしょーがねぇ。」
「だーめ! ここは平和な都ラシ。
・・・あ、いま、お使いに行ってもらった件は、幽霊の話なんだけど、
あなた幽霊と戦える? そんなら頑張ってもらうけど?」
「はぁ!? ふざけんな、そんなもんと戦えっか!
それこそ『神の娘』の出番だろ?
・・・ホラ、預かってた手紙渡すぜ?
それじゃ、オレは酒でも喰らって休ませてもらうからな!」
「ええ、ありがと。 またヨロシクね? アルベド。」
一言多いが仕事はきっちりこなす。
もっとも彼の望みは戦での活躍なので、こういう雑務は本意ではない。
「お姫様よ? なんか、面倒ごとなら任せてくれよ、退屈でしょーがねぇ。」
「だーめ! ここは平和な都ラシ。
・・・あ、いま、お使いに行ってもらった件は、幽霊の話なんだけど、
あなた幽霊と戦える? そんなら頑張ってもらうけど?」
「はぁ!? ふざけんな、そんなもんと戦えっか!
それこそ『神の娘』の出番だろ?
・・・ホラ、預かってた手紙渡すぜ?
それじゃ、オレは酒でも喰らって休ませてもらうからな!」
「ええ、ありがと。 またヨロシクね? アルベド。」
そしてフラアは手紙を持って自室にこもる。
と言っても、そこには盲目の侍女セザンヌが控えていた。
「フラア様、何かあったんですか?
バタバタしてらっしゃったようですけど?」
フラアはジェバンスの返事を読みながら、ゆっくりとソファに腰を落ち着けた・・・。
「・・・例の、リチャードを呪い殺したっていう幽霊、ちょっと厄介な事になりそうなのよ・・・。」
セザンヌは首をもたげて反応する。
「えっ? こないだ、東方教会が乗り出すかも・・・と仰ってた件ですか?」
「そう、よりにもよって、リチャードの近所の孤児院の子が、
その幽霊、目撃したみたいなの・・・。」
「・・・!」
と言っても、そこには盲目の侍女セザンヌが控えていた。
「フラア様、何かあったんですか?
バタバタしてらっしゃったようですけど?」
フラアはジェバンスの返事を読みながら、ゆっくりとソファに腰を落ち着けた・・・。
「・・・例の、リチャードを呪い殺したっていう幽霊、ちょっと厄介な事になりそうなのよ・・・。」
セザンヌは首をもたげて反応する。
「えっ? こないだ、東方教会が乗り出すかも・・・と仰ってた件ですか?」
「そう、よりにもよって、リチャードの近所の孤児院の子が、
その幽霊、目撃したみたいなの・・・。」
「・・・!」