Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

Lady メリーと異教の騎士 49

 
ハロルドにしても、自らはそんなオカルティックな世界に足を踏み入れたくはない。
だが、すでに現在、
動き回る人形やら、100年以上前の亡霊やら、超現実的な現象を目の当たりにしているだけに、
そういった「信じ難い話」も理解せねばならないのだろう。
そう、自分に言い聞かせる羽目になっていた。

 オレ、・・・ホントはただのスナイパーなのになぁ・・・。
 いや、むしろ、ボスがオレの本来の得意分野を覚えていてくれてるなら・・・。

 「・・・そうすっと、相手の正体が掴めれば、そいつらの抹殺指令が出るかもしれないと?」
 『ええ、特に超常感知能力を持っているのは、ウチのボスを含め4人、
 その内、同性は一人だけだから・・・
 というか、まぁマスターの内、女性はあの二人だけだから、
 いつもどおり犬猿の仲というか、お互いに対抗意識を燃やして、
 我先にとターゲットを探るのに必死になってると言うわけよ。』
 「相変わらずかよ・・・。」
 『もう、相変わらずよ・・・。
 変な意味で、そういうところは「人間臭い」のよね。』
 「ハン・・・、人間臭ぇ・・・か、どこかで聞いたような・・・、
 いや、何でもねぇ・・・、
 そうそう、今、進行中の事件でおもしれえ話があるんだ。
 まぁ・・・そのオレ専用の仕事が出来るんなら、今度、またそっちに行く機会に教えてやるよ。」
 『珍しいわね?
 みんなも会いたがってたわよ?
 でも、あなた一人自由を満喫できて、みんな嫉妬しまくりよ?
 嫌味の一つ二つは覚悟するのね?』
 「うぇぇぇ、そんな楽じゃねーぞぉ?
 貧乏だし・・・。
 とりあえず、用件はさっきのだけでいいんだな?」
 『ええ、オーケー、ボスには何か?』
 「・・・あー、とりあえず、ひもじいけど元気にやってる、とだけ伝えてくれ・・・。
 あと、アムール達によろしくと、な。」
 『ふふ、了解、それじゃ、またね。』 
 「ああ、またな・・・、今度デートでもしようぜ? ニューヨークを案内してやるよ。」