Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

湖の騎士ランスロット 13

 
 「タケル! 奴らも来てるぞ!
 ・・・目視できるだけで20機はいるか・・・!?」
 「りょーかい!」
通常の通信は、機体に取り付けられているマイクとスピーカーで行う。
勿論、これらはスサ施設内のコントロールルームにも伝わっている。
コントロールルームでは、デンや分析官であるダイアナという女性から、随時指示が出るし、
当然、サルペドンが指示を出すこともある。

 ・・・この地は過疎化された山腹や田畑などが中心だ。
障害物はほとんどない。
凄まじいスピードで滑空する両軍の戦いを、地上から見上げるものがいたとしたら、
何が起きてるか、どこまで理解できるであろうか?
そして高速で接近しあう彼らは、あっという間に戦闘開始の瞬間を迎える!
はやるタケルが勢いで、先制レーザービーム発射!!
・・・だが敵部隊は、ちょうど、タケルが発射するのを見越したかのように方向転換、
全部隊が各方位に散乱した。
 「あら!?」
グログロンガは冷静に、全部隊に号令!
 「敵は分散した!
 おのおの周りの状況に注意を払いつつ、
 対象を定め、確実に落としていけ!!」
その言葉に反論はないが、タケルは釈然としない。
しょっぱなから乱戦を行っていたオデュッセウス部隊とは勝手が違いすぎる。
そこへスサ本部からの連絡だ。
分析官のダイアナである。
 『攻撃部隊に通達します、
 敵の部隊名が判別できました!
 騎士団カッサンドラ部隊・・・!
 戦闘力はそれほどでもありませんが、
 探知能力・分析能力・洞察力に優れていると言われている部隊です。
 ・・・この戦い、長期化することも考えられます。
 各自、慎重に行動してください!!』