Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

湖の騎士ランスロット 14

 
以前も取り上げたが、騎士団の部隊はそれぞれに特徴がある。
李袞のヘクトール部隊は近接戦闘に優れ、
ガワンのアキレウス部隊は圧倒的な攻撃力を持つ。
本来、カッサンドラ部隊は偵察・斥候に優れている部隊なのだ。
 
 そしてその言葉通り、タケルはなかなか自分の戦闘能力を発揮できない。
向かってくる相手ならそれなりに対処できるが、
逃げを中心にされるとどうも勝手が違うのだ。
焦ってレーザーを発射すると、
外した後のこちらの、攻撃不能時間を見越して反撃してくる。
こちらの弱点を全て握られているようなのだ。
 「・・・こいつら、じれってぇな!!
 完全にオレ達の攻撃パターン読まれてるぞ!?」
今度はデンがマイクを使う。
 『タケル! 読まれているのはお前にも原因はあんだよ!
 ビーム出力を調整できるのは教えたろっ!?
 出力を弱めて撃てば、次の発射までのタイムラグが短くなる!!』
 「あ! ・・・そういやそうか!!」

一方、モニターで全てを分析しているサルペドンには別の違和感があった。
 「・・・ランスロットがいないな・・・。」
傍に控えるマリアがそれに答える。
 「彼も指揮官として母艦にいるのでは?」
 「ヤツがわざわざ出向いて、後方で指揮をとっているだけ?
 ・・・しかも、展開しているのがカッサンドラ部隊だと?
 まるで時間稼ぎでもしているかのような・・・。」
 「あっ!?」
眼鏡をかけているダイアナが突然、大きな声をあげた。
 「ダイアナどうした!?」
 「街道沿いに仕掛けているカメラの映像に、
 この施設に向かってくる一団が!?」
 「何だとぉ!? カッサンドラ部隊の別動隊か!?」