九鬼帝国 2
最初に目にしたのは序文だ・・・。
『・・・我、ウィグル王国を興し、天空より舞い降りた偉大なる月の天使シリスの息子にして、
この栄光あるウィグル王国第二代国王カラドック、
これより叙述するは、失われしかつての繁栄・・・
そしてこのあまねく大地に起きた大破局「カタストロフ」・・・
その後、いかにして我らが父が、この世界を復興させたか・・・、
過去と未来を繋ぐ者として、
この目、この耳で聴き及ぶこと
その全てを、今ここに綴ろうと思う・・・』
そこまで読み上げたのち、
ツナヒロは神父を上目遣いで見上げた。
「歴史書・・・なのですか? こんな国も王様の名前も聞いた事はありませんが・・・。」
神父は直接、その問いには答えず、
さらに詳しくその本の来歴を述べる。
「そこにある、シリスという名は、400年前ウィグル王国と言う国を興した人物です。
私の宗派ではありませんが、
同じキリスト教の派閥として、
ここより遥か西に、そのシリスを神の御使いとして崇拝する、
マグナルナ派という信徒もおります。
この本、書いたのは第二代国王カラドック・・・そしてその後は、
第三代国王ウェールズ・・・。」
さっぱりわからない。
言ってること自体は頭に入ってるが、
ツナヒロの知ってる歴史にピクリともかすらない。
何枚かパラパラ、ページを送っていると・・・、
ツナヒロの目は自然に止まる・・・。
この栄光あるウィグル王国第二代国王カラドック、
これより叙述するは、失われしかつての繁栄・・・
そしてこのあまねく大地に起きた大破局「カタストロフ」・・・
その後、いかにして我らが父が、この世界を復興させたか・・・、
過去と未来を繋ぐ者として、
この目、この耳で聴き及ぶこと
その全てを、今ここに綴ろうと思う・・・』
そこまで読み上げたのち、
ツナヒロは神父を上目遣いで見上げた。
「歴史書・・・なのですか? こんな国も王様の名前も聞いた事はありませんが・・・。」
神父は直接、その問いには答えず、
さらに詳しくその本の来歴を述べる。
「そこにある、シリスという名は、400年前ウィグル王国と言う国を興した人物です。
私の宗派ではありませんが、
同じキリスト教の派閥として、
ここより遥か西に、そのシリスを神の御使いとして崇拝する、
マグナルナ派という信徒もおります。
この本、書いたのは第二代国王カラドック・・・そしてその後は、
第三代国王ウェールズ・・・。」
さっぱりわからない。
言ってること自体は頭に入ってるが、
ツナヒロの知ってる歴史にピクリともかすらない。
何枚かパラパラ、ページを送っていると・・・、
ツナヒロの目は自然に止まる・・・。