Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

語られない物語 獅子の騎士イヴァン1

 
ガルーダ発進!!
反重力エンジンを搭載した、スサの超大型要塞ガルーダが、
ついに日本の地を離れ、騎士団の本拠地イギリスへと飛び立った。

だが、露西亜支部のイヴァン率いるイアソン部隊がそれを向かい撃つ!
・・・そしてその戦況はもちろん、
騎士団の中枢、古城アヴァロンで傷を癒しているランスロットも、
目を離すことなく見つめている。
勝算はある!
あの緒沢タケルがいない今ならば・・・!

だが、ランスロットはすぐに自分の見通しの甘さを悔い・・・、
いいや、誰が想像できよう、
これだけの負傷を負ったランスロットより、
さらに重傷の筈の緒沢タケルが、何事もなかったかのように出陣しているのを!
 「ば、バカな! あのケガで戦えるというのか!?」

勿論タケルは万全ではない。
自分でもかなり無理しているのがわかる。
だが、ここでひっこんだままでいれる訳もない。
スサにしてみれば、逆にランスロットがいない今こそ反撃のチャンスなのだ!

一方、当のイヴァンが震え立つ!
李袞や日浦義純を退けた敵・緒沢タケルと、真正面からぶつかり合えることを!
敵が万全ではないであろうことは予想できるが、
彼の俗称「獅子の騎士」が示すがごとく、
いったん戦場に出た相手に、容赦することも油断することもあり得ない。

アヴァロンでは、慎重なるガラハッドが、自らの兄でもあるランスロットに戦況を問う。
 「まさか大怪我してる緒沢タケルに、イヴァンが遅れを取ることはありませんよね?」
 「・・・普通に考えればな、
 例えタケルの体調が完全だとしても、6・4でイヴァンの方が上だろう、
 日浦義純のように、私情に流さるならともかく、
 真正面から戦って、我らが騎士団の幹部が遅れを取ることなどない!」
 「ですが、それは、あの神剣を使わなければ・・・という前提でもありますよね?」
 「ああ、そうだな、あれで戦況を変えられる恐れがある。
 不安要因としてはそれだけだ。
 だが、天叢雲剣を使えると言っても、一度に何回も使えまい。
 まだヤツは剣も使いこなしていないはずだし・・・。」