ガワンとの死闘 ４

　
タケルにも意地がある。
条件さえ一緒なら、パワー比べだって負けるはずがない。
何しろ、タケルはその自らの体格や腕力に頼るだけではなく、
中国拳法に気功と勁の修練も積み、
いかに力学的に最大のパワーを生み出せるかをも、自分のカラダに叩きこんでいたからだ。
　・・・だが・・・。
　「ヌゥゥゥウウッ！！」
　「なっ！？」
二人の腕がブルブル震える・・・。
そして、その均衡は次第に破れていく・・・、
身長が低いはずのガワンが押し始め、だんだんとタケルのカラダが折れていく・・・。
　「そっ、そんなっ！？」
　「・・・フッ、お前は私の事を知らなかったようだなっ！
　私のもう一つの異名、『太陽の騎士』・・・！
　大空に太陽が光り輝く時！
　この私の力は何倍にも跳ね上がる！！
　パワーも・・・スピードも・・・スタミナも！！
　その状態の私には、ランスロットですら歯が立たない！！」

またもやタケルの両腕が弾かれたっ！
そして今度はその隙を逃すガワンではない！
先ほどとは別の軌道からタケルの脇腹を狙って振り払ったのだ！
　頼む、ルドラの鎧っ！！
身長２メートルのタケルのカラダが吹き飛んだっ！
ヒットポイントをずらせることには成功していたのに・・・。
剥き出しの脇腹ではなく、うまくカラダをひねり鎧部分に斧の刃を当てさせたのに・・・。

そして倒れはしないものの、態勢を崩したままのタケルにガワンは猛接近、
追撃の手は緩めない！！
　これでそのカラダを両断するっ！！