Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

一時の休息

 
・・・そりゃ確かに憂鬱だろうな・・・。
恐らく騎士団の彼らも、事を起こすまでに相当、悩んだはずだ。
TV中継で見た前総司令官のウーサーは、
自分たちの行動の結果、自分が地獄に落ちることまでも覚悟して決断してたという。
そしていま、それをひっくり返されて、彼らの心中はどんな思いなのだろうか?
それを考えれば、一口に「許す」という言葉さえも適切とは思えない。
彼らに殺された罪のない民間人のことを考えれば、
自分が勝手に彼らを免罪することもできないし、
彼ら自身、それを望むとは思えない。
自殺する者だって出てきてもおかしくはないはずだ。
・・・いや、クリスチャンって自殺しないんだっけ?
だが、ウーサー自ら命を絶ってるところを見ると、それもあてにはならないし・・・。

タケルにできるのは想像を脹らますことだけだった。
どのみち、この今の状態では、
他人に相談することもままならない。
自分を覗き込む仲間たちの前に、
ようやく、右手を上げることに成功し、
彼らを安堵させる。
そのうちアベ先生が容体をチェックして、
異常がないことを確認すると、
みんなほころんだ表情のままタケルの部屋を退出する。
タケルにしても、このまま、すっげー気分の悪い状態で起きていることより、
もう少し睡眠をとってもよさそうだ。
栄養はチューブを通して入れてくれるらしいから・・・
安心して・・・

アベ先生は、気を利かせて睡眠導入剤も調合していたようだ。
次に目を覚ます時には鼻からのチューブも外せるだろう。
悩むのはこの後・・・、

それこそタケルの苦手な分野とも思われる、いろいろな難題が待ち受けてるのなら、
今、眠れるだけ眠っておくべきだ・・・。

戦士に休む暇などないということは、
この後、タケルはさんざん思い知らされることになるのだ・・・。