Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

次なる行動

 
迂闊に声もかけられない空気であるが、
ゆっくりできる状況ではない。
サルペドンはガルーダにいるデン・テスラに無線を入れ、
グログロンガ率いるマルト部隊を、逃げだした兵士の探索に向かわせる。
少女はマリアに任せ、
サルペドンは、捕まえた兵士から情報を聞き出すべく、
手近な民家の部屋を借りて、
できるだけ多くの事を聞き出すつもりでいた。
 「タケル、あと酒田とクリシュナは周りを警戒してくれ・・・。
 この男と会話できるのは私だけだ、
 いろいろ聞き出して見る。」
だが、仮にもスサのトップであるタケルはそれでは不満のようだ。
 「おい、オレにも同席させてくれよ、
 一応、オレはスサの総代なんだろ!?」
 「・・・一々お前に翻訳しながら進めるのか?
 気持ちは分かるがそんな時間はない・・・。
 後で、全部説明するから周りを見てくれないか?」
ここで言いあっても埒が明かないが、
タケルがさらに反論しようとするとき、
マリアに寄り添ってた少女が口を開いた。
 「ねぇっ! あたしにも説明してよ!
 何がどうなってるのよっ!
 どうして・・・どうしてあたしの村がこんな目に遭わなきゃならないの!
 なんでみんな殺されなきゃ、ならなかったのよっ!?」
彼女の言葉が分かるのはマリアしかいなかったので、
一同、マリアの通訳を待って話を聞くが、彼女の主張ももっともだ・・・。

だが、確かにこの場で全ての事情を説明するのは膨大な時間がかかる・・・。

 それなら・・・。
タケルは自らの欲求や気持ちを抑え、
少女に直接話しかけてみる・・・。
 「なぁ、あんた、英語か日本語は・・・。」