Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

明る過ぎるけど謎の子供

 
 「わ! わ! わぁ! 暴れないで暴れないでぇ! 脅かしたのは悪かったから!!」

子供の声!?
申し訳なさそうなその声に、
ようやく幾分、恐怖が薄まり、フラアはカラダの動きを一瞬止める・・・。
 「だ・・・だれ?」
引き摺り込まれた空間の中は、真昼のように明るい。
火を焚いてる気配もない・・・。
部屋全体が明るいのだ。
部屋の飾りや内装も訳わからないものばっかりだが、
最優先して確認すべきはこの子供・・・。
ようやくフラアはその視線を子どもに合わせることができた。

・・・その子供は、大きめな保育ベッドのようなものの上に、半身を起していた・・・。
カラダにいろんな紐・・・正確にはチューブやコードと言うべきなのだが・・・、
フラアにはそういった物が巻きついてるように見えた。
子供の顔はまるで眠りから醒めたばかりのようで、
顔をくしゃくしゃにしている・・・。
子供の返答を待つ事もなく、再びフラアは叫ぶ。
 「だ・・・誰!? あなた、いつからここに!?」
子供の意識は覚醒しているようなのだが、どう見ても顔は寝ボケの状態である。
 どうやってこんな所で眠っていたの!?
そして子供は腕で顔をこすりながら、変な事を言い始めた。

 「ん・・・そりゃ・・・アレ? ラヴィニヤねーちゃん!?」
 「へ? あ、あの誰と間違えてる? あ、あたしはフラアっていうのよ・・・?」
 「あ? ああ、よく見りゃ違うや、そーだよね、
 いきなりラヴィニヤねーちゃんが、昔みたいに若返るはずないもんね、
 あれ? 今何年? えっと・・・。」
そう言って子供は壁を見はじめた。
壁には数字が書かれた光? 点滅している?
 「え~っとぉ、新暦451年、10月3日・・・時刻は1時25分?」
 「じ・・・時間がそれで分かるの?
 今の時刻は私には分からないけど日付はあってるわ・・・。」