地底へ 3
この辺りの岩盤は固いようだ。
ロッククライミング用の装備一式は持ってきている。
ハーケン(釘)を打ち込み、ザイルを巻いていく・・・。
勿論、登山やロッククライミングの高い技術を持っている者はほとんどいないが、
大地の奥底へと続く竪穴は、足場が全くないわけではない。
あくまで、装備は万一のために行うためのもので、
用心すればそれほど危険でもないと思われるのだが・・・。
「こんなとこ襲われれば、一たまりもねーんじゃねーか?」
タケルの発言ももっともだ。
全員、それに身を引き締めるも、それほど危惧するほどのモノでもないだろう。
「・・・条件は相手も同じだ。
わざわざ、自分が転落する危険のあるところで戦うつもりもあるまい。」
それもその通りか、サルペドンはいつもの冷静さを取り戻しているようだ。
・・・果たしてどれぐらい下降しているのか?
スサの一団は特段急ぐわけでもなく、
安全に・・・慎重に暗黒の空間を切り開いてゆく。
先頭のグログロンガ・・・、
そして少し離れてタケルは途中、空気が変わる雰囲気を感じ取る。
顔に・・・肌に大気の圧力が・・・。
「冷気が消えた・・・。」
それまで洞窟に特有の空気の冷たさが消えたのだ。
「風も出てきたんじゃねぇか?」
それだけではない。
ほんの・・・ほんの少しずつの変化であったために、
気づくのに時間がかかったが、
地底の奥底に、うっすらとしたオレンジ色の明るさが溢れて来る。
「おい! ・・・この光はなんだ!?」
終着点が近いのか・・・、
「それ」は段々とはっきり・・・彼らにも分かるようにその全容を明らかにしていく・・・。
「・・・大地の底・・・見えたぞ!」
垂らしていたロープに弛みができる!
底は堅い岩場ではない・・・まさか・・・、一面、土か草原でも広がっているのだろうか?
スサの一団は特段急ぐわけでもなく、
安全に・・・慎重に暗黒の空間を切り開いてゆく。
先頭のグログロンガ・・・、
そして少し離れてタケルは途中、空気が変わる雰囲気を感じ取る。
顔に・・・肌に大気の圧力が・・・。
「冷気が消えた・・・。」
それまで洞窟に特有の空気の冷たさが消えたのだ。
「風も出てきたんじゃねぇか?」
それだけではない。
ほんの・・・ほんの少しずつの変化であったために、
気づくのに時間がかかったが、
地底の奥底に、うっすらとしたオレンジ色の明るさが溢れて来る。
「おい! ・・・この光はなんだ!?」
終着点が近いのか・・・、
「それ」は段々とはっきり・・・彼らにも分かるようにその全容を明らかにしていく・・・。
「・・・大地の底・・・見えたぞ!」
垂らしていたロープに弛みができる!
底は堅い岩場ではない・・・まさか・・・、一面、土か草原でも広がっているのだろうか?