Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

バッカスの酒宴 6

 
酒田さんは別の意味で抗議する。
 「だ、だったらよ!?
 見られたくないなら、余計蹴らなくてもいいじゃねーかよっ!
 どうしたって蹴られる瞬間に、視線が他のとこにも集中するぞっ!?」
タケルも勘のいい方だ、
酒田さんが言ってはならない一言を発してしまったと察知する。
しかも酒田さんの視線が一瞬、ミィナの腿の付け根に行ってしまった事もタケルは見逃さない!
ミィナを見ると・・・あわわわわ!
 「・・・くぉの無礼者・・・ブッころっすっ!!」
目を吊り上げて、顔を真っ赤にしながらミィナが鞭を取りだした!!
タケル慌てて二人をブレイク・・・!
 「待て待て待てぇ! 頼むから血なまぐさい争いは止めてぇぇ!!」
相変わらず、組織のトップとしての威厳が全く感じられない男だ。
まぁ・・・事が事だけにどうしようもないのかも・・・。
とはいえ、威厳があろうが無かろうが、絶対的な体格を持つタケルが間に入れば、
大抵の争い事は収まるだろう。
タケルに両肩を掴まれたミィナも、
その腕を振りほどいてまで、酒田に攻撃を加えようする気すら起きない。
 「・・・放せよ、暴れねーからさぁ・・・。」
 「ホントか? ・・・頼むぜ・・・。」
恐る恐る手を放すも、その際、ミィナはタケルの足を踏んづけていく!
 「ふんぎゃあ! お・・・お前、オレが何したって・・・」
 「ん? 八当たり。」
 「て、て、てめぇぇ!」
 「それより、タケルさ、さっき思ったんだけど、
 日本語で失礼なヤツを『無礼者』って言っていいんだよな?
 『無礼者』と『ぶっ殺す』って、縮めて繋げるのアリ?
 『無礼殺(ぶれいころ)っ!』ってどうだ? かわいくね?」
お前、脅し言葉をかわいくしてどうしようってんだよ・・・。
しかし当のミィナは自分の造語に満足したか、ケロッとしている。
とんでもねぇ気分屋だ。
・・・まぁ、ある意味、もやもやしてた気分はどっかにすっ飛んで行った。
貴重なキャラかもな、確かに。