Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

クラトスとビア 24

 
あ? ・・・そう言えばそうだ・・・。
サルペドンは、仲間や住民に被害が及ぶから、
「大地を揺する」能力は使わない、ということだが、
それ以外の行動は一切、封じていない。
そしてこれが大事なことだが、
仮に銃を手にしたものが、他のスサの人間なら、
クラトスの「麻痺」能力でその者の攻撃は封じられただろう。
しかしながら、クラトス以上の「権力」にあったポセイドンには、
その能力が適応できないのだ。
この場にいる全員が、
サルペドンの真価を見落としていたのだ!

クラトスは叫ぶ。
 「そ、そんな・・・卑怯な・・・!
 我等を騙すとは・・・何たる低劣な・・・!」
 「だから・・・お前らが勝手に決め付けただけだろう?
 それとタケル!
 いつまでそこに呆けている?
 言ったはずだ、クラトスの能力は子供だましだ。
 さっき、お前はクラトスの説教に惑わされたな?
 ・・・だが、思い出せ!
 お前はそれらの苦悩を飲み込んで戦場に立ったはずだ!
 ここで足を止めたら、それこそお前が命を奪ったものに対し、申し開きなどできないはずだ!
 その意志を・・・貫き通せ!!」

その間、ほんの1~2秒の間隙・・・。
そしてタケルは我に返る・・・。
そうだ・・・、こんなところで・・・立ち止まっている場合ではない!
いつの間にかクラトスの「麻痺」は効力を失ったのか、
タケルが立ち上がろうとする。
だが・・・、それを黙って見過ごすビアでもない。
 「させるかよぉぉっ!」
今度は一切の手加減をしない!
その威力、人間の頭蓋骨も砕くだろう、ビアの鎖がタケルを襲う!