ゼウス対ポセイドン 4
さて、やはり今回も、その異常に気づいたのはミィナだった。
それまで伏目がちにしていたものを、
なんとなくの空気の変化を察知して空を見上げたのである。
「あ・・・あれ?
空が見えなくなっている?」
それは字義通りの言葉ではない。
この地下世界は大地の空洞の中に作られた街だ。
そしてその広大な空間の中心部分に、太陽神ヘリオスが作った擬似太陽が浮かんでいる。
つまりはその太陽の向こうは天井なのだ。
ミィナの言葉の意味は、
「その天井」が見えなくなっているということなのだろう。
誰もがその場景に気づくと、サルペドンがお馴染みの・・・、
恐らく最後の道案内というべき解説を行った。
「みんな・・・自分たちがこの世界に辿り着いたときのことを思い出してくれ。
ミィナの村はずれにあった、洞窟の中の大地の裂け目から、私たちは降りてきたな?
そして、この地球には、似たような裂け目が12ヶ所あるということも。
・・・ここも・・・王都ピュロスもその一箇所なのだ。
ただ、
私たちが降りてきた洞窟とは全く様相は異なる。
上を見れば判るように、上空には足場は何もない。
地上から見下ろせば、この地は巨大な空洞・・・。
今、この地に立っている自分たちには感じないだろうが、
これより上空には強力な上昇気流が吹き荒れている。
物理上、ヘリやハリアーなどの垂直下降のできる機体を使えば、行き来は可能だが、
その気流が如何なるものの侵入を許さない。」
「へぇぇ・・・、サルペドン、
それで、ここら辺は地上で言うとどの辺りの地下なんだ?」
「ふ、驚くなよ、ここは北極だ・・・。
氷の真下だよ。
当然、磁極も狂っているから、上空からは中の観測もできず、
現代まで発見されずに残っているというわけだ。」
恐らく最後の道案内というべき解説を行った。
「みんな・・・自分たちがこの世界に辿り着いたときのことを思い出してくれ。
ミィナの村はずれにあった、洞窟の中の大地の裂け目から、私たちは降りてきたな?
そして、この地球には、似たような裂け目が12ヶ所あるということも。
・・・ここも・・・王都ピュロスもその一箇所なのだ。
ただ、
私たちが降りてきた洞窟とは全く様相は異なる。
上を見れば判るように、上空には足場は何もない。
地上から見下ろせば、この地は巨大な空洞・・・。
今、この地に立っている自分たちには感じないだろうが、
これより上空には強力な上昇気流が吹き荒れている。
物理上、ヘリやハリアーなどの垂直下降のできる機体を使えば、行き来は可能だが、
その気流が如何なるものの侵入を許さない。」
「へぇぇ・・・、サルペドン、
それで、ここら辺は地上で言うとどの辺りの地下なんだ?」
「ふ、驚くなよ、ここは北極だ・・・。
氷の真下だよ。
当然、磁極も狂っているから、上空からは中の観測もできず、
現代まで発見されずに残っているというわけだ。」