Lady メリー第二章 第四話
夫婦はいずれ帰ってくるとは思うが、取材には答えてくれそうにはないだろう。
ホテルに戻るか、新聞社に立ち寄るか、
いや・・・、まずは家に連絡するか・・・。
「あーもしもし、百合子? おれ、ん、今、現場、結構長引きそう・・・ ん、
あ、 そうだ、 ・・・手袋 ありがとう、暖かいよ。」
実はそれでも結構寒いのだ、ただ単純に気持ちがうれしい。
精一杯の感謝を込めて、私は礼を言ったつもりだ。
『あら、あなたから「ありがとう」なんて久しぶりに聞いたわ、
でも、たまにはいいものね?
あ、待って、・・・ 麻衣がなんか出たいみたい。』
なんというか、夫婦仲は悪くない・・・と思う。
ただ、娘の麻衣が生まれてから、妻はそっけなくなったように感じる。
まぁでも子供が出来れば、どこもそんなものだろう。
『ぱ~ぱぁ~!』 来た来た! 一人娘の麻衣、4才。めちゃくちゃ可愛い・・・!
「は~いぃ~、パパだよ~! 麻衣ちゃん、いい子にしてた~?」
親バカとでも何とでも言うがいい。
『んー、まいちゃん、いい子・・・ぱぱ、今日帰れるの?』
「ごめーんねぇ、パパ、今夜は帰れない、
明日なるべく早く帰るから、麻衣ちゃん、待っててねぇ~?」
隣で同業者が笑ってるが、知るか。笑え。
『ぱぱぁ?』
「ん~何だい?」
あ、 そうだ、 ・・・手袋 ありがとう、暖かいよ。」
実はそれでも結構寒いのだ、ただ単純に気持ちがうれしい。
精一杯の感謝を込めて、私は礼を言ったつもりだ。
『あら、あなたから「ありがとう」なんて久しぶりに聞いたわ、
でも、たまにはいいものね?
あ、待って、・・・ 麻衣がなんか出たいみたい。』
なんというか、夫婦仲は悪くない・・・と思う。
ただ、娘の麻衣が生まれてから、妻はそっけなくなったように感じる。
まぁでも子供が出来れば、どこもそんなものだろう。
『ぱ~ぱぁ~!』 来た来た! 一人娘の麻衣、4才。めちゃくちゃ可愛い・・・!
「は~いぃ~、パパだよ~! 麻衣ちゃん、いい子にしてた~?」
親バカとでも何とでも言うがいい。
『んー、まいちゃん、いい子・・・ぱぱ、今日帰れるの?』
「ごめーんねぇ、パパ、今夜は帰れない、
明日なるべく早く帰るから、麻衣ちゃん、待っててねぇ~?」
隣で同業者が笑ってるが、知るか。笑え。
『ぱぱぁ?』
「ん~何だい?」
『 お人形さんによろしくね ! 』
「・・・お人形・・・さん?
えっと・・・、何だい? ママにお人形さん買ってもらったの?」
『ううん、今日ね、お昼ねしてたらね、
おばぁちゃんが言ってたの。
ぱぱがお人形さんに会うって 』
・・・実を言うと、麻衣は時々不思議なことを言う。
いや、子供はそんなものなんだろう、
この「お祖母ちゃん」というのも、時々麻衣の口から出るが、
・・・これは百合子の母親のことなんだが、麻衣が生まれる前に亡くなっている。
「へぇ? どこにいるのかなぁ、そのお人形さん? なんて名前なの?」
『・・・んっとね・・・』
悩んでるようだ、私はニヤニヤしながら麻衣の続きを待った。
『じゅーじかのあるところ、でも そこじゃない・・・、
大きなおうち? まいちゃんわかんない・・・、
でも、名前は えっと メリーさん! 』
えっと・・・、何だい? ママにお人形さん買ってもらったの?」
『ううん、今日ね、お昼ねしてたらね、
おばぁちゃんが言ってたの。
ぱぱがお人形さんに会うって 』
・・・実を言うと、麻衣は時々不思議なことを言う。
いや、子供はそんなものなんだろう、
この「お祖母ちゃん」というのも、時々麻衣の口から出るが、
・・・これは百合子の母親のことなんだが、麻衣が生まれる前に亡くなっている。
「へぇ? どこにいるのかなぁ、そのお人形さん? なんて名前なの?」
『・・・んっとね・・・』
悩んでるようだ、私はニヤニヤしながら麻衣の続きを待った。
『じゅーじかのあるところ、でも そこじゃない・・・、
大きなおうち? まいちゃんわかんない・・・、
でも、名前は えっと メリーさん! 』