Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

メリーさんを追う男 挿入話「語られない物語」3-1

 
 緒沢タケルは正式に、秘密結社「スサ」の総代の地位に迎えられる。
「スサ」とは、世界各地に伝わる古代の英雄神の末裔達が、
共通の価値観を共にして集合した新興組織・・・。
だが、その殆どのメンバーは、王族出身であったり、強大な権力を手にしていたり・・・、
騎士団とは組織の性格自体が違うが、
騎士団に優るとも劣らない経済力と、政治的影響力を有していた。
・・・だが、たった一人の家族、姉・美香の死のショック・・・、
及び、騎士団極東支部長・日浦が推測した、美香殺害の「スサ内部犯行説」をも捨てきれないまま、
タケルはスサ総代の地位に就いてしまった。
・・・本当なら、もっと時間をかけて組織になじむのだろうが、
タケルは、自分がどうしていいかわからないうちに、騎士団が世界に宣戦布告をしてしまう。
時間はない。
・・・そして、ついに、
「愚者の騎士」日浦義純との対決は避けられないものとなっていく。

インドのクリシュナ家が伝える呪われた防具「ルドラの鎧」と、
緒沢家門外不出の剣、神剣天叢雲剣を手に入れたタケルは、
「スサ」の戦闘部隊の最前線に就いた・・・。
自衛隊、及び在日米軍の主力を破壊した騎士団オデュッセウス部隊と、スサの全面激突・・・。
そして・・・最後に日浦義純とタケルの一騎打ちが・・・。

経験で優る日浦だが、タケルのパワー・スピード・戦闘センスに次第に押されていく・・・。
そして何よりも、この戦いに最後まで反対していた日浦には、
・・・タケルを倒そうと言う気概すらもない。
一方、都市や多くの人命を奪った騎士団に、
やはり姉の殺害への疑いを強めたタケルの怒りは凄まじく、
もはや、誰にも彼を止める術はなかった・・・!
 「てめぇは気づいていたのか!?
 姉貴がてめぇに、どんな気持ちを抱いていたのかっ!?」