Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

緒沢タケル 伝授4

 
 美香がトイレに入っている間、男二人っきりでの内緒話が始まる。
 「・・・いやぁ、ホント久しぶりだよなぁ、タケルも強そうになったし・・・。」
とは言いつつ、白鳥の口元は締りがない。
 「白鳥さん、姉貴とは今も、しょっちゅう、会ってるんですか?」
 「・・・ん、まぁ、しょっちゅうでもないけど、
 たまに・・・でも、スサ絡みか大学の方だけで・・・。」
 「二人っきりでは?」
 「ないよ!」
少し、空気が重くなる。
タケルとしては姉の交友関係が気になる。
シスコンならば当然だ。

 「あの・・・白鳥さんって、姉貴とその・・・どこまでの関係・・・なんです?」
 「うううううう! 想像できないかい? あのガードの固さを!」
 「白鳥さんでもダメなのか・・・? そうすっと・・・。」
 「むしろオレが聞きたいよ! タケル君、美香ちゃんには誰かもう、いるの・・・かい?」
そんな事を言われてもなぁ・・・。
 「いやぁ、想像もできねぇっす。
 時々、お誘いの電話はかかってくるみたいですけど・・・、
 大体、きっぱり断ってるみたいだし・・・。」
 「うーん、恋愛には興味ないのかなぁ・・・。」
その時、タケルの頭に探偵、日浦義純の姿が浮かんだ。
特に根拠もあるわけでもないが・・・あの人はどうなんだろ?
 「年上の方が、いいんだろうけど・・・。」
 「えっ! それはどういう・・・?」
と言ってる間に、美香が帰ってきた。
 「ごめんなさい、二人とも、トイレ大丈夫? なら行きましょっか?
 亮、お願いね?」
 「お、おっけぇぇ! じゃあ行くとするかぁ!」