Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

Lady メリーと異教の騎士31

 
年代もののコルベットは一路、依頼者モーリンの子供が通うという学校へと向かう。
まだ正式に依頼を受けたわけではないのだが、どうせヒマには違いない。
・・・それに何だかイヤな予感もする。
ただの杞憂ならいいのだが・・・。

途中で昼飯でも食っちまおうとでも、店を物色し始めた時、
突然、ハロルドの携帯が鳴った。
 ・・・誰?
 まさか・・・。
 「ハロゥ?」
 『もしもし? 私・・・メリー。』
・・・
 「ああ・・・アンタか、いまどこにいるんだ?」
 『あなたの車の中よ・・・。』

 キキィィィィ・・・!
ハンドルを切り損ねて急ブレーキがかかる。
後続の車とは、無事、接触はしなかったが、
2,3台の車からクラクションと罵声が投げかけられた。
慌ててハロルドは後ろの車に頭を下げると、
まずは道路わきに車を停めて、思いっきり携帯に向かって声をあげた。
 「どこにいるってんだぁ!?」
 『トランクの中よ、・・・それより運転に注意なさい。』
 「トランクって、どうやって入ったんだぁ?」
 『どうやって? 鎌でこじ開けただけよ?』
 「・・・おい。」
それって破壊したってコとか・・・。
修理費を弁償しろと言いたいが、人形にそれを求めるのは無理・・・か。
マーゴに請求するしかないか・・・!?
まあいい!