Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

緒沢タケル第四章その39

 
サルペドンの主張は・・・タケルにも十分すぎるほど・・・
いや、誰の口から出ようとも関係ない。
すべきことは一つだけ・・・。
正直、タケルには古代の神の話など、どうでもいいのだが、
これまでの何人かから聞いた話を総合すれば、
スサの行動原理・・・、及び騎士団の行動原理は大まかに理解できたのは確かなことだろう。
・・・後は、日浦義純のような、・・・各個人の問題だ・・・。
彼と、・・・今後どう向き合うべきか・・・、いや、今はそれよりも・・・。

タケルは少し考え込んでから口を開く。
 「・・・あの、マリアさん、白鳥さん、それに・・・サルペドン、か。
 さっきも言ったけど、オレはやるよ・・・。
 騎士団を止めなきゃいけないのは、絶対だ。
 オレにできることならなんでもする。
 ・・・別にスサの総代なんかはどうでもいい。
 サルペドンが総代にふさわしいかどうかは、そっちで勝手に決めてくれよ。
 オレがここに来たのは、美香姉ぇを殺したのは誰か、
 まず、それをはっきりさせたかっただけだ。」
そしてサルペドン!
 「・・・どうでもよくないのだ、バカめ!」
 「ああっ!?」
・・・また・・・ケンカごしに・・・。
 「タケル、いいか!?
 これまでスサがまとまってこれたのは、
 緒沢美香の能力とカリスマ・・・圧倒的な指導力があってのことだ。
 だから、騎士団も我々に一目置いてきたのだ。
 彼女亡き今・・・、彼女の力に匹敵するだけの指導者を抱かぬ限り、
 我々に勝ち目はないのだよ・・・!」
 「ちょっと待てよ! 
 アンタがやれば話が早いんじゃないのか!?」
 「言ったろう、私にはその資格がない・・・!
 美香のような指導力もない・・・。」