Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

ランディ プロローグ3

 
 「レィチェル、立てる? ホラ、肩貸すよ?」
ロゼッタは優しく、青白い顔のレィチエルを抱きかかえた。
 「あっ、ロゼッタさん、だ、大丈夫です、一人で立てます、から・・・。」
 「いいから、遠慮しなくていいって、
 それより・・・アタシはロゼッタ
 さんづけ、要らないから。
 ランディも呼び捨てでいいよ。
 余所余所しいだろ?」
 「はい、すいません、・・・ランディさ、・・・あ、ランディ、
 ローリエを・・・。」

ランディは薄く笑みを浮かべながら二人を見送る。
 「オッケー!
 それより後でローリエに、オレをおじちゃんて呼ぶな、としつけといてくれ。」
 「は、はい、 ローリエ、おじちゃんを困らせちゃダメよ・・・!」
ランディずっこける。
 言ったそばからお前がか!
二人が館の中に消えるのを見送ってから、ランディはローリエに声をかけた。
 「さて、ローリエ、行くか! おめーはこっちの籠を持ってくれるか?
 そっちの壷はおめーにゃ無理だ!」
 「はーい!!」

とは言っても、荷運びはすぐそこのロバ小屋までだ。
そこの荷車に籠や壷をのせて、あとはロバに引いてもらう。
館の住人は全部で8人なので、
その人数分の洗濯物を洗ったり、井戸水を汲んでくるのが目的だ。

ランディはローリエを優しく抱き上げ、荷車の安全な場所に座らせた。
 「さ、行くぞ? ローリエお姫様ぁー!?」
 「おー!!」