有人火星探査船フォーチュナー 9
これまでの異常値はなんだったのだろう?
そしてあと一点、地上への連絡も不能のままだ。
何度も調べなおしたが、
フォーチュナーのシステムは全て正常なのだ。
地上に戻るにしても、
地上の管制システムを借りなければ、安全に戻ることなどできはしない。
「なぜだ? ・・・何故、管制室がでないんだ?」
・・・すでに肉眼で地球の姿ははっきりと捉えられる。
地球が太陽の周りを公転しているため、
その位置は、彼らからまっすぐに見えているわけではないが、
すでにツナヒロは地球に着陸するまでの、軌道を計算し終えていた。
当初の計画では、迎えに来るスペースシャトルに乗り換えて、
地上に戻る計画だったが、管制室と連絡ができない以上、
自力で戻るしかない。
それは、大昔と同様、
自分たちのいるエリアを切り離し、海上に着水するというものである。
目標地点は太平洋上が好ましいはずだ。
「ツナヒロどうだ?」
「ああ、これで完璧なはずだ、
・・・衝撃がでかいから、やりたくねーがな、
お迎えが来ないんじゃしょうがない。
一応、もう、コンピューターにインプットし終わったから、
海水面着陸もほぼ、自動で問題ないと思う。
・・・あるとすれば・・・。」
ツナヒロは後ろの方を振り返った。
勿論、彼らに見えるのは船室への入口のドアだけだが・・・、
その奥に休んでいるノートンの事を案じているのは、
言うまでもなかった。
はたして、彼の今の体力で、
大気圏突入や、着陸時の過酷な衝撃に耐えられるのであろうか?
地球が太陽の周りを公転しているため、
その位置は、彼らからまっすぐに見えているわけではないが、
すでにツナヒロは地球に着陸するまでの、軌道を計算し終えていた。
当初の計画では、迎えに来るスペースシャトルに乗り換えて、
地上に戻る計画だったが、管制室と連絡ができない以上、
自力で戻るしかない。
それは、大昔と同様、
自分たちのいるエリアを切り離し、海上に着水するというものである。
目標地点は太平洋上が好ましいはずだ。
「ツナヒロどうだ?」
「ああ、これで完璧なはずだ、
・・・衝撃がでかいから、やりたくねーがな、
お迎えが来ないんじゃしょうがない。
一応、もう、コンピューターにインプットし終わったから、
海水面着陸もほぼ、自動で問題ないと思う。
・・・あるとすれば・・・。」
ツナヒロは後ろの方を振り返った。
勿論、彼らに見えるのは船室への入口のドアだけだが・・・、
その奥に休んでいるノートンの事を案じているのは、
言うまでもなかった。
はたして、彼の今の体力で、
大気圏突入や、着陸時の過酷な衝撃に耐えられるのであろうか?