Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

上陸 4

 
 「それならそれで楽しそうだな、
 ノートンのことがなければハメを外して騒ぎたいところだ。」
彼らが10分ほど、防風林の中を歩き続けているうちに、
前方より数人のざわめき声が聞こえてきた。
どうやら、自分たちを迎えにきた村人か?

だが・・・林のカーブを曲がった時に出くわした一団・・・、
それはツナヒロにもドナルドにも信じがたい者たちが現れたのである。
 「なっ! なんだぁっ!?」
兵士である。
それも軍服を着た兵士などではない。
鎧と槍を装備した、見た事も聞いたこともない装備の兵隊である。
数は5~6人だが、
この現代にあり得ない格好をした兵隊たちは、
宇宙服に身を包んだツナヒロ達を見て、
仰天しつつ槍を構えたのである。
 「な、なんだよ、こいつら!!」
にわかに騒然となる。
漁民たちの中には、必死で兵士たちに抗議する者もいるが、
兵士たちは取り合わない。
ドナルドが威嚇する兵士の槍の穂先を払って文句を言おうとした時だ。
 「おまえら、いきなりこんな事を・・・!
 国際問題になる・・・ぞ ・・・?」
 「ド・・・ドナルド!?」
別の兵士が興奮してドナルドの脇腹に、その槍を突き刺していた・・・。
 「ちょ・・・ちょっと、待て・・・テメー・・・うぁああ・・・ 」
 「ドナルドォー!!」
ツナヒロはすぐに倒れかかるドナルドを支えに回った。
だが、槍を構えた兵士はお構いなしにツナヒロたちを囲む。
 「おい! 待て!
 抵抗しない! だから攻撃するな!!
 それよりドナルドを・・・!」