残っていた視線
タケルは何か思い出したようだ。
「どうした、タケル?」
「い、いえ、何でもないです、
そう言えば、最近地震が多いなぁ、とは思ったんですけど、
良く考えたら、日本の東京だし・・・イギリスは・・・。」
それを聞いて酒田のオッサンは意外そうな表情をした。
「東京? そんなに多かったっけか?」
「ええ、ニュースで一々、確かめてないっすけどね、
美香姉ぇが亡くなる前後、結構、頻発してたような・・・。」
逆に酒田はなんで、そんな事にこだわるのだろうか?
この時、タケルは酒田のヒソヒソ話を聞いてしまう。
(なぁ、クリシュナ、当時、サルペドンってしばらくスサの基地から離れてねーよな?)
(やはり考えすぎですよ、酒田殿。)
「あ、あの、酒田さん、何か?」
慌てて両手を振ってごまかす酒田。
「いいやあああ、なんでもない、なんでもないぞお、タケル、
悪かった、邪魔したな、すぐに帰るぜぇっ!」
そのまま、作り笑いを消さないうちに酒田とクリシュナは病室を離れて行った。
まだ、何か懸念でもあるのだろうか?
まぁ、いいや、
今はどうでもいいだろう、
そんな暇があったらもう少し、なまった体を鍛え直し・・・
まぁ、いいや、
今はどうでもいいだろう、
そんな暇があったらもう少し、なまった体を鍛え直し・・・
あ、
まだアベ先生がこっちを睨んでたぁっ!!