優しい兄ピエリ
フラアは真面目な顔して兄の指摘を真に受けた。
「あっ、そっかー、
じゃあお兄ちゃん、つけてみる?」
そう言いながら、フラアは兄の背後に立ち、
されるがままのピエリの頭にデコレートしてやった。
・・・少なくとも、酔っぱらって顔が真っ赤のピエリには似合わない・・・。
ギャァハッハッハッハッハーっ!!
一同、大爆笑だ。
さて、
怪我の功名という表現が正しいかどうかわからないが、
ピエリはまだこの場で友人たちと騒ぎたいと思っていた。
しかしながら、かわいい妹を、
群がる男どものいいようにさせるわけにもいかないので、
今のタイミングを契機と考え、
不機嫌そうに席を立つことにした。
「・・・ホ、ホラホラ、おめーらぁ、笑ってるんじゃねーよぉ、
だーからっ、それ以上、妹に触れるなって!!
おーい、フラア、もう行くぞー?」
兄のピエリが伸ばした手を、フラアは恥しそうに掴む。
「えへへ・・・。」
「えへへ、じゃねーってよぉ、もう・・・、
えーっと、飲み代はいくら置いとけばいい?
とりあえず・・・こんだけありゃ、いーか、
デボア、足りなかったら明日、また言ってくれよ、
お前ら、そんじゃな~?」
「ピエリよ、金はいいから、フラアちゃん、置いてけ~!」
「フラアちゃん、またね~、今度一緒にデートしようね~?」
誰もピエリの事など、眼中になく、
笑いながら、もう片ほうの手を振って店を去るフラアに見とれていた・・・、
ピエリの友人たちも、周りの席の大人たちも・・・。
怪我の功名という表現が正しいかどうかわからないが、
ピエリはまだこの場で友人たちと騒ぎたいと思っていた。
しかしながら、かわいい妹を、
群がる男どものいいようにさせるわけにもいかないので、
今のタイミングを契機と考え、
不機嫌そうに席を立つことにした。
「・・・ホ、ホラホラ、おめーらぁ、笑ってるんじゃねーよぉ、
だーからっ、それ以上、妹に触れるなって!!
おーい、フラア、もう行くぞー?」
兄のピエリが伸ばした手を、フラアは恥しそうに掴む。
「えへへ・・・。」
「えへへ、じゃねーってよぉ、もう・・・、
えーっと、飲み代はいくら置いとけばいい?
とりあえず・・・こんだけありゃ、いーか、
デボア、足りなかったら明日、また言ってくれよ、
お前ら、そんじゃな~?」
「ピエリよ、金はいいから、フラアちゃん、置いてけ~!」
「フラアちゃん、またね~、今度一緒にデートしようね~?」
誰もピエリの事など、眼中になく、
笑いながら、もう片ほうの手を振って店を去るフラアに見とれていた・・・、
ピエリの友人たちも、周りの席の大人たちも・・・。
そして彼女は、兄のピエリに手を引かれて、この酒場を後にした。