Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

魔女のレッテル

 
さて、デボアもケィデンスも、
実際、魔女がホントに存在するのか、
まして小さい頃から知っているフラアが魔女なのかどうか、
自分たちでも確信を持っていたわけではない。
ケィデンスの方は、フラアが魔女だなどとは信じられない様子だ。
それで、あんなおどおどした態度を取っている。
だが、優顔のデボアの方は、
「魔女と一度レッテルを貼られた」者がどういう扱いを受けるのか、
またそれを庇い立てなどしたら、どういう結果になるのか、
全て計算してのこの態度なのだろう。
 もう、あの一家に関わるのはやめよう・・・

それがデボア達だけでなく、ネフティス家から距離を置き始めた者たちの、
平均的な行動だったのだ。
勿論、フラアやその家族が、
明らかに魔女としての行為を働いたわけではない。
もし、そんなことになれば、間違いなく法王庁の役人が捕まえに来るはずだ。
・・・いまだ彼らが動かないのは、証拠も訴えもないからに他ならない。
だが・・・いずれ・・・。

激昂するピエリの問いにデボアは反応すらしない。
優顔が却って厭らしく見える。
こいつはこんな男だったのか!?
 「てめぇ! デボア!!
 お前、フラアに惚れてるっつってたじゃねーのかよ!?
 そんないい加減な気持ちでお前、フラアのこと思ってたっつーのかぁ!!」
 「はん? 惚れてただぁ?
 ・・・確かにピエリ、お前の妹は可愛いよ、今もそう思う。
 だけどよ、言われてみたらありゃあ異常だよ、
 この辺りの女子の中でもピカ一だ。
 そりゃあ、男どもの垂涎の的だわな・・・。」
 「デボア・・・何が言いたい・・・!?」