Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

旧ウィグル王国の遺跡へ

 
どれぐらい歩いたのか・・・、
もう、体も冷えてはいない。
ずっと歩き通しなために、汗まみれな気がするが、
体温が上昇していて寒さを感じないのだろう。
もちろん、コーデリアがくれた上着のせいもある。
ラシの城壁を越えると、
北方の方角は丘陵地帯となり、
傾斜の角度がつらい道もところどころにある。
目的の方角には道らしきものもあるが、
肝試しを行う悪ガキぐらいしか、この辺りに足を延ばす者はいないので、
けもの道に近い状態だ。

幽霊の出る遺跡?

もっともらしく言えば、ラシの都にはびこる都市伝説のようなものだ。
まず、正確な情報としては、
これからフラアが向かおうとしているのは、旧ウィグル王国・・・、
月の天使シリスが興し、
二代目国王カラドックが、その領地を最大の物にさせた過去の王国の都市の一部とされている。
・・・ここまで物語を読まれている方は、
「旧」ウィグル王国と、現在の神聖ウィグル王国の違いを区別出来ているだろうか?
「旧」ウィグル王国は、月の天使シリスが、
天然の要害に囲まれた小さな村から、
21世紀に起きた天変地異を乗り越え、
ラシから遠くないどこかに居を構え、国家として隆盛させた国である。
国王の地位は、二人いたシリスの息子の一人、
ウェールズの魔女フェイ・マーガレット・ペンドラゴンとの間に生まれたカラドックが跡を継いだ。
その後、さらに天使シリスが完全に消息を絶つ時期と前後して、
カラドックは退位し、息子ウェールズ(マーゴの故郷の名前をつけた)が三代目国王となる。
・・・その後、空白の歴史があり、一度ウィグル王国は滅ぶのであるが、
現在の神聖ウィグル王国は、そのウェールズの血を受け継ぐ者が国を再び立ち上げたとされている。
話は、幾分それたが、これから向かう遺跡は、その旧ウィグル王国時代のものなのだ。