悲鳴

　
　「きゃあああああああああっ！！」

ズザアダァッ！
　い・・・い・・・
　いたぁいぃぃぃ！！
　からだが・・・うぅ・・・ん　！

しばらくフラアは身動きできなかった・・・。
いま、何が起きたのか、考えることすらできずに・・・現状認識を行う所からまずはスタートだ。
　え、えっとぉ・・・。
ランプの光は・・・まだしぶとく頑張ってくれてるけど、
幾分、光の強さが弱まってるような・・・、ここはどこ？
声が響く・・・さっきの自分の悲鳴も、途中からエコーがかかっていた・・・。
建物の内部に落ちることができたのか！？

では・・・どれぐらいの高さから落ちたのだろう？
天井部分はランプをかざしてもよく見えない・・・。
でも今だに上から土や土砂が落ちてきてるから早くここから・・・うぇぇぇぺっぺっ！！
口に土が入ったぁあ・・・！
　いたたた・・・、
土砂と一緒に落ちたから、衝撃は幾分和らげられたと見るべきか、
足とお尻に鈍い痛みがあるけども、
骨には異常がなさそうな・・・、

ああもうダメ！
歩けない・・・！　立ち上がるのでやっと・・・！

フラアは本気で動く気力も体力も０になりかけている・・・。
何かするにしても、カラダを思いっきり休めないと、限界だと心の底から確信していた。
ぐぅぅぅ・・・。

そういえば、審問所でも水と簡素なパンを与えられただけだ・・・。
あれから何時間経ったのか・・・。
そんな事を考えてるうちに、
フラアの耳には、何かが聞こえた。
外から聞こえてくるのではなく、この建物のどこからか、
得体のしれない音が彼女の耳に聞こえてきたのだ・・・。