Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

悪夢の終焉 4

 
確かに豪勢なテーブルには違いないが、
良く見ると脂っこいものは少なそうだ。
デザートや飲み物も沢山用意されている。
アイザスに視線を返すと、ハンサムな顔に優しそうな笑顔を浮かべている。
 ・・・これが別の形でこういう席につけたら、最高だったのかもしれないが、
 もう、そんな夢を見ることもない。
隣では早速、ツォンががっつき始めている。
 「お、おいら肉がいいな! 贅沢は言わないけど、もし食わせてくれるなら!」
ある意味、こういう人間がいると重い空気も和らげられるだろう、
アイザスは手を上げると、給仕に「肉を。」と静かに指示を出した。
 ひゃっほうっ!
小躍りするツォン・シーユゥ。
もはや、笑顔を浮かべる事も忘れたフラアだが、無邪気なツォンの姿を見るのは不快ではない。
とりあえず、飲み物だけでもと口にした。

しばらく白々しいアイザスの独演会のような席ではあったが、
ディジタリアスがいい感じで話をツォンに振り、
旧世界のウィグルや、天使シリスの姿、
また、なぜ400年も経って、この今、神聖ウィグル王国に現れる必要があったのか、
改めてツォンからの情報を聞き出すと、
場の空気はそんなに不自然なものではなくなっていた。
・・・ただフラアは時々辺りを見ながら、会話には参加しない。
興味深そうに会話のやりとりに目を向けることもあるが、けっきょくそれだけだ。
たまに自分に話が向けられても「はい、いいえ・・・」の簡単な返事のみを繰り返す。
まぁ、それはそれでいい、
大事なのはこの後だ。
そして・・・食事もほぼ終えたころに、
アイザスは肝心の話をフラアに始める。
 「さて、・・・フラアよ・・・。」
フラアはゆっくり反応する。
 「・・・はい?」
 
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☆ 申し訳ありあません、次のページですが、
エロトラバ貼りつける阿呆がおりますので一時的にファン専用にしてしまいました。
お読みになれないで困ると言う方はこのページに申し出てくれれば解除します。
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