Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

狩猟の女神 アルテミス4

 
ミィナが腹を抱えて笑いだした。
しかし、怒鳴られた方は溜まったもんじゃない、
タケルの必死の言い訳が始まる。
 「あっ、そっちか!?
 だ、だってよぅ! もう進軍するのは決めてたろうよっ!?
 今さらそんな質問を・・・!」
サルペドンがイラついてるのが傍から見てても良く分かる。
それでも必死に抑えてるようだ。
 「・・・ま、まぁいい!
 進軍するのもいい、
 それでこの先、どうやって進むかだ・・・!
 今現在、我らには徒歩でしか移動の手段はない。
 遠方より発射される弓矢を避けて先に進むことなどできるか?
 そしてうまくあの矢をくぐり抜けたとして、どうやって攻撃する?
 タケル! お前に女は殺せるのか!?」

質問全てに対し、タケルは回答できない。
数人の部下がライフルを先ほどの丘に向けてスコープを覗いてみたが、
もう、その場所には誰もいないらしい。
アルテミスは自分の居場所に戻ったのだろうか?

その間タケルはない頭を絞って必死に考える・・・。
・・・! そうだ!!
 「な、なあ、やっぱり、あのトカゲ解体しようぜ!」
 「やっぱり? ・・・どういうことだ?」
 「楯だよ! あんだけでかい体なら、楯の代わりに使ったり、加工できそうな骨があるんじゃないか?
 別に防御性能の高い楯なんか望まなくていい、
 あの弓矢から自分のカラダだけを守れればいいんだ!」
成程、それはいい案かもしれない。
何しろ、周りは土と植物、そして岩石だけなのだ、
それ以外は材料も何もない。
さて、対応策としては、そこまでは良かったのだが、
この時、今の話に続いてミィナがとんでもない事を言い出した。
 「じゃあさ、そのアルテミスとか何とかって女はあたしがやっつけるなっ!」