Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

狩猟の女神 アルテミス5

 
 はぁぁぁぁぁぁっ!?
これには誰もが意表を突かされた!
今までの話の流れでは、超能力にも似た技を使うオリオン神群に対抗できるのは、
タケルを置いて他にいない、という前提で話が進められてきただけに。
タケルもサルペドンも、すぐさま「無茶を言うな」とたしなめるが、ミィナは一歩も引く気配はない。
 「ちょっと待て!
 お前ら、あたしがあんたらについていくってのは、
 あたしも戦闘に参加することを理解して受け入れてくれたんだろ!?
 それこそ、今さら何言ってやがんだよ!」
それはそうだが、何も敵の中ボスと・・・。
そしてタケル達にそれに代わる代案も見つからないのも事実である。
とりあえず、この後、状況はどう変わるかも予測できないので、
ミィナの案は作戦の一つの候補として取り上げざるを得なくなった。

・・・先にトカゲの解体を始めるか。
食料の補給にもなるし・・・。
まだ食事をする時間ではないが、
骨や分厚い皮膚を貼り付けて、簡素な楯を作成するチームと、
肉を加工・調理するチームに分かれて作業を行う。
トカゲの肉は燻製にしてしまえば保存もきく。
作業を続行しながら、ここでテントを張ろうかと言う事になった。
いつまた、トカゲがやってきたり、
アルテミスの矢が放たれるか心配ネタはあるが、
用心していればなんとか対処できるだろう。
アルテミスの方は、「領地に足を踏み入れたら」と言っていたし、この位置なら大丈夫に違いない。

そして、
あれから結構な時間がたった。
休める者はカラダを休め、行軍の準備を始める。
恐らく敵の攻撃の要がアルテミスただ一人なら、
焦れて向こうも休んでるかもしれない。
その内に強引に村を通り過ぎればいい、という淡い期待もあったのである。