Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

狩猟の女神 アルテミス14

 
そうこうしてるうちに、鮮やかとも言える程の美しい動きでアルテミスは弓を引く!
しかも驚くべきことに、ただ普通に放っただけではない、
二本同時に発射している!
その二つの矢は空気を切り裂きながら、真っすぐミィナの元へ・・・!
 「ぅうぅりゃあああっ!!」
再びミィナの鞭が生き物のようにうねる!
次の瞬間!
彼女の前方の砂地に、勢いを失った二本の矢が力なく落下したのだ!
 おおおっ!
バックからの歓声にミィナは誇らしげだ。
 「・・・へっへーん、
 思った通りだ、矢の軌道を操れるったって、
 あたしの鞭先のように思い通りに動かせるわけじゃないみたいだね?
 あくまでも矢の飛ぶ方向にしか、軌道を変えられないんだろ?」
先制攻撃を外されて、アルテミスの笑みが消えた・・・。
得意の矢を撃ち落とされて、機嫌を損ねているのだろうか?
アルテミスが追撃してこないのを判断して、すかさずミィナが距離を詰めよる。
 今度はあたしの番だ!!
ジグザグにダッシュして狙いを定めさせず、ミィナはアルテミスを間合いの中に捉えた!
 まずはその弓を弾き落として・・・!
凄まじい加速度を加えミィナの鞭の先端がアルテミスを襲・・・
 スカッ!

 ・・・あれ?
勢いのついた鞭はアルテミスのカラダを外れ、足もとの砂埃を舞いあげる。
 今度こそ!
バックハンドと、フォアに切り替えながら往復ビンタのようにアルテミスのカラダを左右から・・・!
 スカッ!  スカッ!!
あれ? あれれっ!?

・・・まさか・・・。
 「キャーハッハッハァ! だから言ったでしょう!?
 私の思い通りに軌道は曲げられるって・・・。
 あなたの鞭も例外じゃ、・・・ないの!」