バッカスの酒宴 9
時刻は夕方の7時を回った頃であろうか?
これまで、あまり昼夜の区別を意識することもなかったが、
村の周辺は、間違いなく「夜の帳」という表現が当てはまる暗がりに覆われている。
村の正門には篝火がたかれ、
その周囲は申し訳程度の塀で囲まれている。
確かに、外敵がいないのなら、村の防衛など考える必要もないだろう。
せいぜい、周辺の害獣に気をつければいいだけ、というわけか。
・・・そういえば、この辺には大トカゲみたいな化け物はいないのかな?
マリアには二人の部下を随行させて、村の中に入らせた。
入口には、これまた形式だけかと思わせる警備の者がいたが、
マリアをいぶかしがることもなく、
大仰しい笑みを以て村の中に招き入れた。
それどころか、村の外側に待機しているスサ本隊を見つけると、
小走りに寄って来て、「さぁどうぞ!」と嬉しそうにカラダを曲げる。
・・・こいつ、もう酔ってる・・・。
サルペドンが苦笑をしながら、
「デュオニュソスの許可を得てから」と断ると、すごく残念そうに持ち場に帰って行った。
入口には、これまた形式だけかと思わせる警備の者がいたが、
マリアをいぶかしがることもなく、
大仰しい笑みを以て村の中に招き入れた。
それどころか、村の外側に待機しているスサ本隊を見つけると、
小走りに寄って来て、「さぁどうぞ!」と嬉しそうにカラダを曲げる。
・・・こいつ、もう酔ってる・・・。
サルペドンが苦笑をしながら、
「デュオニュソスの許可を得てから」と断ると、すごく残念そうに持ち場に帰って行った。
もう、タケルもこの先の展開をある程度期待し始めた。
こんなフレンドリーな村人のいるところで争いなんか起こしたくはない。
普通の村人がこれだけ無警戒なら、この村のデュオニュソスとやらも、
よっぽど友好的だと思いたい。
ここのところ、荒んだ戦いの連続だったわけだし、せめてたまには・・・。
こんなフレンドリーな村人のいるところで争いなんか起こしたくはない。
普通の村人がこれだけ無警戒なら、この村のデュオニュソスとやらも、
よっぽど友好的だと思いたい。
ここのところ、荒んだ戦いの連続だったわけだし、せめてたまには・・・。
と言ってる間にマリア達が帰ってきた。
・・・あれ? マリアさんの足が・・・よたついて・・・まさか・・・。
珍しくサルペドンが呆れた笑い顔を浮かべる。
「・・・おいおい、もう歓待を受けたのか?」
「ヒック、 す、すいません、皆さん、ひ・・・一足お先に・・・。
先に結果から伝えますね?
この村の主、デュオニュソスは快く、我らを迎え入れてくれるそうです。
今夜は急なことで大したもてなしはできないが、
明日の晩でよければ、村人たちを集めて大宴会を開きたいとのことです。
・・・ヒック!」
・・・あれ? マリアさんの足が・・・よたついて・・・まさか・・・。
珍しくサルペドンが呆れた笑い顔を浮かべる。
「・・・おいおい、もう歓待を受けたのか?」
「ヒック、 す、すいません、皆さん、ひ・・・一足お先に・・・。
先に結果から伝えますね?
この村の主、デュオニュソスは快く、我らを迎え入れてくれるそうです。
今夜は急なことで大したもてなしはできないが、
明日の晩でよければ、村人たちを集めて大宴会を開きたいとのことです。
・・・ヒック!」