守護女神アテナ 4
「少なくとも、当代のゼウスが考えを変える事はないだろう。
そして考える事は向こうも同じ。
100年前に止めを刺しそこなった私の息の根を止める為に、
嬉々として、戦いを挑んでくるはずだ。」
その時、アテナは声を荒げた。
「バカじゃない!?
確かにあなたの能力は、ゼウスと並び、オリオン神群最強のパワーを誇ると言ったって、
その能力自体がゼウスには一切効き目がないもの!
相性が悪すぎるのは前回の戦いで思い知った筈でしょ!?
なんの勝算があって戦おうと言うの!?」
「・・・アテナ、
私は地上にもポセイドンの血を受け継ぐ者がいる事を知った・・・。
最初は、自分でもそんな事を信じてやいやしない。
彼らを・・・地上の人間たちをただ、利用するだけだと思っていた・・・。
結果的には地上を守る事になる訳だから、良心も痛まなかったしな。
だが、その血筋は、
代を追うごとに、強く・・・激しく瞬き始め、
今や、このポセイドンをも驚愕させる力を身につけつつある。
私はここまで来るのに、一切ポセイドンの能力を使っていないんだ・・・。
それがどれほどの奇跡なのか、君にわかるか?」
アテナはそれを聞いて、しばらく次の言葉を悩んでいた。
言うべきか、黙っているべきか、思いあぐねていたのだ。
だが、最後に彼女は意を決す・・・。
「そう、でもポセイドン、
これを聞いてもあなたは考えを変えないのかしら?
運命の女神モイラが予言したわ・・・。
地上の人間が、最後に生きていられるのは・・・、
彼らスサの中でたった一人しかいないと言ったのを・・・!」
言うべきか、黙っているべきか、思いあぐねていたのだ。
だが、最後に彼女は意を決す・・・。
「そう、でもポセイドン、
これを聞いてもあなたは考えを変えないのかしら?
運命の女神モイラが予言したわ・・・。
地上の人間が、最後に生きていられるのは・・・、
彼らスサの中でたった一人しかいないと言ったのを・・・!」
それは既にヘルメスから聞かされていた。
だが、あの悪戯者の性格から考えて、
ただのブラフに過ぎないかもという薄い願いは、
この場で完全に断たれてしまったと言えよう。
冷静に考えれば、
タケルの快進撃だけで、この先オリオン神群に打ち勝てる筈もない。
それはサルペドンも重々承知していたはずなのに・・・。
「そうか・・・、
だが、我らの目的は生き延びることではない・・・。
ゼウスの野望を止める事だ。
それに、決めるのも私ではない。
今を生きる彼らに・・・全てを決める権利があるのだ・・・!」
だが、あの悪戯者の性格から考えて、
ただのブラフに過ぎないかもという薄い願いは、
この場で完全に断たれてしまったと言えよう。
冷静に考えれば、
タケルの快進撃だけで、この先オリオン神群に打ち勝てる筈もない。
それはサルペドンも重々承知していたはずなのに・・・。
「そうか・・・、
だが、我らの目的は生き延びることではない・・・。
ゼウスの野望を止める事だ。
それに、決めるのも私ではない。
今を生きる彼らに・・・全てを決める権利があるのだ・・・!」