Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

ヘファイストスの葛藤・語り継ぐネレウス48

 
すでにヘファイストスは優柔不断な顔を消し、
覚悟を決めたか、一人の戦士の顔つきになっている・・・。
この距離ではまだ、天叢雲剣は届かないが、
接近しつつ精神力を爆発させ雷電を放つ!
タケルは右腕を構えてエネルギーを溜め始めた・・・!

 一気に勝負をつけてやる!

ところがいきなりタケルは意表をつかれた。
いまだヘファイストスまでの距離は大きく開いているのに、
早速ヘファイストスは攻撃の構えを見せたのだ。
 ま さ か・・・。
そのまさかだ、
ヘファイストスは大きく振りかぶって、手元の槍を思いっきりタケルに投げつけたっ!
それも2本立て続けに!!
 「うわっ!?」
勿論、これだけ離れてれば避けるのに造作はない。
ただ、数秒、足を止められてしまったのは確かだ。
その隙にさらにヘファイストスは・・・。
 「なんだぁ!?」
タケルはさらに驚愕する。
今度はヘファイストスの槍は、遥か上空に向かって放たれた!
これは前にアルテミスが使った戦法か?
二番煎じなど通用するわけもない!
しかも落下地点はタケルの遥か前方・・・、
ヘファイストスは、タケルが突っ込んでくるとでも予想したのだろうか?
アルテミスのように、飛んでいるものを操作できるのならともかく、
ただの腕力で投げつける槍など怖くも何ともない!
 ザクッ! ザクッ!!
 「それでしまいかぁ!?」
地面に突き刺さった槍が邪魔で、これ以上の接近は一時阻まれる。
だが既に、この位置は天叢雲剣の射程距離内っ!
投擲をこれ以上、企てようとしても電撃のほうが早いっ!
 「叫べ、いかづちっ!!」