ヘファイストスの葛藤・語り継ぐネレウス50
ちょうど、その時、この会場に老人ネレウスが到着していた。
お付の者と共に近づいた場所は、他でもない、サルペドンの傍だ・・・。
「・・・始まっておるようですな?」
「ネレウス・・・!
そなたの本心は・・・何を望む!?
ヘファイストスが勝とうとも、タケルが勝とうとも、
パキヤ村の神官として、そなたに得るものはないはずだ!」
中央の広場での激しい戦いなど、どこ吹く風、
ネレウスは瞼の隙間から、白い瞳を覗かせながらつぶやく。
「私は・・・見届けたいだけなのですよ、
ポセーダーオン様の真実を・・・。」
タケルが接近戦を試みるべく、激しく弾丸のような突進を行う。
サルペドンが「それ」に気づいたとき、
すなわちヘファイストスが、自らの能力を発現させようとする瞬間であった・・・。
ヘファイストスの左手には手甲がない。
その左の手のひらを開いたヘファイストスは、
下方から撫で上げるような動きで、向かってくるタケルにその左手を突き出したのである。
絶叫するサルペドン・・・。
「いかん! 近づくなぁーっ!それがヘファイストスの・・・」
サルペドンの忠告が耳に入ったときには、既にもう手遅れだ。
タケルの目にも、その兆候が飛び込んできた。
ヘファイストスの左手が赤く・・・いやオレンジの光に包まれたかと思った瞬間、
その左腕から真っ赤な火柱が、タケルのカラダを包み込んだのだ!
「うわぁああぁっ!?」
サルペドンが「それ」に気づいたとき、
すなわちヘファイストスが、自らの能力を発現させようとする瞬間であった・・・。
ヘファイストスの左手には手甲がない。
その左の手のひらを開いたヘファイストスは、
下方から撫で上げるような動きで、向かってくるタケルにその左手を突き出したのである。
絶叫するサルペドン・・・。
「いかん! 近づくなぁーっ!それがヘファイストスの・・・」
サルペドンの忠告が耳に入ったときには、既にもう手遅れだ。
タケルの目にも、その兆候が飛び込んできた。
ヘファイストスの左手が赤く・・・いやオレンジの光に包まれたかと思った瞬間、
その左腕から真っ赤な火柱が、タケルのカラダを包み込んだのだ!
「うわぁああぁっ!?」