Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

クラトスとビア 2

 
スサの一団を乗せた馬車隊は、メタパの町の麓に辿り着いた。
遠目からでも、その異様な町並みはスサ全員の目に映っていた・・・。
これまでの緑豊かな村と違い、
そこは灰色の町・・・。
鉱山に沿って作られた町並ならば当然かもしれないが、
城壁や建築物は、ほぼ切り出した巨石によって建てられている。
辺りの気温が上がっているように感じるのは、
擬似太陽のせいだけでなく、
町の中に溶鉱炉でもあるのかもしれない。

実際、隣の村パキヤに、ヘファイストスが配置されたのも、
ただ政治的理由からでというわけでもない。
この町・・・、山や辺りの丘から産出される鉱物の加工や造成において、
鍛冶の神ヘファイストスが近隣にいたほうが便利だからである。
もっとも・・・、
不気味な印象さえ受ける、このモノトーンの景色は、
この町の主人、ハデスの影響によるところが最も大きいのだろう。
巨石をわざわざ、細く裁断する事によって、
どっしりとしたイメージが欠如し、
こう・・・まるで、人間か動物の骨のイメージが見るものによっては感じられてしまう。
そして、
今、スサのメンバーは、ハデスの支配する町、メタパの巨大な門の前に馬車を止めていた・・・。

 「・・・門が閉じられているな・・・。」
 「それにしても気持ち悪い門だな、
 鶏ガラのでっかい化け物が、門を守っているような装飾か。
 ・・・趣味悪ぃ・・・。」
 「どうする? 無理やりこじ開けるか?
 ていうか、門番とかはいねーのか? 今、真昼間だろ?」
酒田とタケルの会話を他所に、
セカンドグループのクリシュナとグログロンガは別の観察をする、
 「この壁は、ずーっと、町の周りを覆っているようですな?」
 「それより・・・獣の匂いがする。
 これはなんだ? 犬か・・・熊か?」
 
イメージ 1

あ・・・画像暗いな・・・
ヴァジュラね・・・。