Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

クラトスとビア 21

 
途端にタケルの体が重くなる!
い、いや、身動き一つできない!?
 「な・・・なんだ、こ、れ・・・!?」
眼球のみの動きを許され、ミィナに視線を送ると、
なんと彼女のほうも膝を落として、カラダを震わせている。
 「ミ、ミィナ、お、お前も・・・!?」
 「ぐっ、くそっ、な、どうなって・・・!」
症状はタケルもミィナも一緒のようだ。
呼吸と、会話はなんとか可能だが、それ以外の行動が全て封じられている。
今更サルペドンの注意が飛んできたって、全て手遅れだ。
 「・・・口車に乗せられたか・・・!
 だが、タケル!
 身動きできないとは言え、精神の力を使う天叢雲剣は使用可能のはずだっ!
 それならっ・・・!」
天叢雲剣
既にやってるっ!
だが、その刀身は沈黙するばかりである。
 「で・・・でねぇっ!?」
 「なんだと・・・!?」
タケルとサルペドンの会話を愉快そうに聞くクラトス。
自分の計画通りに事が運んで満足なのだろう。
 「ハッハッハッハ!
 ポセイドン様、あてが外れたようですなぁ?
 まぁ、オリオン神群同士でさえ、滅多に能力を見せ合う機会が少ないのですから、
 あなたが私の真の能力を知らなくても無理はない。
 私が封じるのは、肉体ではないのですよ?
 圧倒的な権威を以って、対する相手の意識から萎縮させるのが真骨頂です!
 私の権勢に呑まれた者は、全ての攻撃の手段を失ってしまうのです、
 そして・・・無抵抗のものを私のパートナーであるビアが・・・!」

ガギッィン!!
息を盛り返すビアの凶暴な鎖!
ただし、今は敢えて威力を抑え、ゆっくり、力を抜いて、
ミィナのカラダの周りから責め始めた!!