Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

Lady メリー第一章

Lady メリー第一章 最終話

「・・・うぅ らぁ らぁ・・・ 私は 見つける 法を犯したもの そして 私は 知らせる ・・・ベルを鳴らし・・・ そして 私は 近づく 確実に・・・一歩ずつ そして私は 準備する 死刑執行の その時を そして 私は・・・恐怖を与える 罪を後悔させる ため そし…

Lady メリー第一章 第九話

・・・もはや男の手にはナイフは無い・・・。 刃物が効かないと分ったからには、男は両の手で鎌を持つ手を抑えようとするのみだ。 何故だ!? 何故マネキンが動いている? この感触の冷たさ・・・このか細い腕・・・ 何故折れない・・・!? 白いコルセット…

Lady メリー第一章 第八話

もし、第三者がそこにいたら、この奇妙な光景はどう見えるのか? テレビと、男の一直線上の天井に「這いつくばっている」彼女の姿を。 そして、細い・・・細い腕を一つの関節ごと延ばしていき、 そのか細い腕の先には、 さらに細い、アラベスク文様の装飾の…

Lady メリー第一章 第七話

ピーンポーン・・・ インターホンが鳴った・・・。 そんな馬鹿な、何処に隠れとったんじゃ!? 男は身動きを止め、息を潜める・・・。 ピーン ポーン・・・ 男はゆっくりドアに近づきスコープから外を覗いた。 ・・・案の定、何も見えな・・・ 突然、小さな…

Lady メリー第一章 第六話

(はぁぁ? 何を言っとんじゃい?) あの事務所からここまで、車を使ったところで五分はかかる。 先ほどの通話を終えてから三分も経ってない。 彼女の言葉を信じはしなかったが、慎重な男は警戒しながら部屋のドアを開け、 マンションの通路に出て階下をのぞ…

Lady メリー第一章 第五話

「・・・お姉ちゃん、あの小娘のツレかなんかか? ・・・真二は 死んだンか?」 男は冷静になった。 自分を慕っていた真二を殺された怒りもあったが、狙われた原因を特定できたこと、 相手が対立組織でなければ、たいしたことはできまい、という予想が男を落…

Lady メリー第一章 第四話

真二の、うろたえた声を聞く男の背筋に寒気が走る。 「おぃ、今の音は何じゃ!? エモノは持っとるな? 近場の奴を応援に行かす、 それまで持ちこたえとけ! 」 (何じゃ? ただのクスリでおかしくなった奴ちがうんか? 対立組織? まさか? こんなふざけた…

Lady メリー第一章 第三話

ありえない・・・、 携帯ならともかく、この電話は身内しか知らない筈だ。 着信メッセージにも例の声が入っている・・・。 「ざけおって・・・!」 ・・・不意に携帯が鳴った。 何処の誰じゃあ、クソッタラァ! 喉まで用意した言葉だったが、今度は発信者が…

Lady メリー第一章 第二話

「あ? なんじゃい、お姉ちゃん、 この電話、誰に聞いたんじゃ? ・・・お?」 ツーッ、ツーッ、ツーッ・・・ 通話はすぐに切れてしまったようだ。 「先輩、何すか?」 男は不機嫌そうに携帯を閉じる。 「分らん、『お客さん』かものぉ、ワシんとこには直接…

Lady メリー第一章 第一話

「先輩! ヤベェっすよ、テレビ見ました? あの事件の事が・・・」 先輩と呼ばれた男は、ゴキゴキ首を鳴らしている。 答えるのもめんどくさそうだ。 「ボケェ、真二ぃ・・・、 証拠はな~んも残しとらんじゃろぉ? どんだけニュースになろうと、ばれやせんて…