Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

緒沢タケル 秘密工場へ46

 
彼らはあくまでも、研究者、
少々、銃の扱いは習ってるようだが、しょせん素人なのだ。
 「後は頼むよ、タケル君!」
 「うっす!」
銃がなければ、怖くもなんともない。
タケルは目にも止まらぬ速さで白衣の者の持つ拳銃を蹴り飛ばした。
部屋の隅に拳銃が転がると、
巨体ですごむタケルの前に、彼らはパニックを起こして部屋から逃げ出してしまった。
何ともあっけない・・・。
 「日浦さん、この後はどうするんです?」
日浦は腕を押さえながら、最後のカメラを構えた。
何枚か写真に収めて、もう十分なのだろう、
 「長居は無用だな、さぁ、帰ろうか・・ 」

ビィーッ! ビィーッ!!
突然、先ほどのものとは全く違うサイレンが鳴る。
続いてアナウンスが・・・。
 『緊急警報! 緊急警報! レベルD発令! 
 繰り返す! レベルD発令!
 所員は速やかに退避せよ!
 所員は速やかに退避せよ!!』
さしもの日浦の顔色が変わる。
 「やばい! 最初に出て行ったヤツが何かやったな!?
 ここからすぐに出よう!!」
 「日浦さん、まさか退避って!?」
 「さすがに一流企業だからな、
 秘密の漏洩にはさぞかし気をつかっているんだろう、
 証拠が流出する前に、全てを隠滅しようって事さ!」