Lady Merry の日記

Yahooブログから引っ越してきました。

賞賛されるタケル

 
 「・・・やぁ、みんな」と言おうとしたが、タケルの声は出ない。
ただ、彼が何かを言いたげにしてるのは、その場の全員、理解できたので、
まずはマリアが優しい笑みを浮かべてタケルの顔をのぞきこんだ。
 「タケルさん!
 あなたのおかげで戦いが終わりました!
 安心して傷を治してくださいね!」
返答もできないが、タケルの瞼は大きく見開いた。

終わったのか・・・!?
スサが勝ったのか!?
あ・・・れ? オレ、アーサーと戦って・・・それってどうなったんだ?

続いてアベ先生がタケルの容体を説明する。
 「タケル君! 本当に君は凄い生命力と回復力ですね!?
 左腕も無事にくっついてるからね!
 まだ神経が完全にくっついていないから、感覚は戻ってないだろうけど、
 じっと安静にしてれば、元に戻る筈ですよ!」

そうだ・・・!
左腕がなくなったんだ!
でもくっついたの!?
元通りに!?

思わず、首を左に傾けたいが、これ以上、曲がらない。
ちゃんと左腕、あるんだろうな?

あきらめて首を戻すと、
今度はサルペドンが・・・
あれ? 笑ってやがる・・・。
初めて見たぞ、こんな笑顔!?
 「・・・タケル、よくやった!
 正直、お前がここまでやってくれるとは思ってみなかった・・・。
 そしてそれ以上に・・・、
 良く生き残った!!
 お前が意識を失ってる間に、
 美香やお前の両親の墓前に報告に行ったよ・・・、
 これで誰もが認める・・・、
 お前こそがスサの継承者にふさわしいとな・・・!」